「モチベーション」の意味。テンションとモラルとの違いまとめ。

「モチベーション」の意味言えますか?

「モチベーション」という言葉の意味。言えますか?

昨今、ビジネスシーンにとどまらず、スポーツや学業、そして日常生活のシーンなど様々な場面で、この「モチベーション」という言葉を耳にするようになりました。
「モチベーションを上げよう」、「モチベーションが高い人」、「モチベーションを維持しよう」といったフレーズを聞くたび、「そもそも、モチベーションって日本語に訳すと何・・・?」なんて、思ったことはありませんか?

今日は、そんなあなたと一緒に、モチベーションの意味や使い方、そしてモチベーションの上げ方をご紹介していきます。

「モチベーション」の間違った使われかた

「モチベーション」は英語で motivation と書き、日本語にすると「(何か行動を起こす際の)原因や動機となるモノ・こと」と訳されます。
つまり動機付けのことですね。

一般的には、よく、仕事への「情熱」とか、スポーツなら全国優勝への「意気込み」とか、または何か新しい行動を起こす前なら「野心」「野望」といった意味として解釈されている感じでしょうか。

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しかし、これらは、モチベーションという言葉が与えるニュアンスとは若干違うと思います。
つまり、「今日は試合に勝つぞ!」という”意気込み”だったり、「この仕事で周りをあっと驚かせるぞ!」といった”熱意”、また「いつか夢を叶えてやる!」というような”野心”は、確かに結果として、その人を前向きな行動に導いているかもしれませんが、かならずしも行動の「原因」や「動機」となっていません。
モチベーションとは、まさに、ここでいう「熱意」や「やる気」を引き出すインセンティブの源泉であるはずです。

私の感覚では、「意欲の源泉」が一番近い表現だと思います。

例えば、おなかがすいたときの”食欲”は、生命維持のための生理的な行動を導く「意欲の源泉」だし、逆に受験生が眠いという生理的な意欲に打ち勝って勉強しようとする”恐怖心”や”切迫感”は、心理的な葛藤に打ち勝つ「意欲の源泉」と言えるでしょう。そして、新規事業担当者が逆境に立たされても、決してあきらめないで戦おうとする”闘志”も、自分の夢への不屈の挑戦を促す精神的な「意欲の源泉」です。

このように、モチベーションとは、自分の行動「意欲」を掻き立てる根本的な生理的・心理的・精神的要因のことだと言い換えることができるかもしれません。

「モチベーション」と「テンション」と「モラル」の違い

モチベーションとテンションとの違い

「モチベーション」に似た言葉として、「テンション」という言葉があります。
「テンションが高い人」と「モチベーションが高い人」の違いを聞かれれても、なんだか似た人をイメージしてしまいませんか?なんとなく、明るく元気な人がイメージできるかもしれません。

確かに、「テンション」と「モチベーション」は、気持ちの高ぶり度合や積極性という意味では、非常によく似ているかもしれません。しかし、この2つの言葉は決定的に違います。

テンションとは、英語で tension と書きますが、「緊張」とか「興奮」という意味があります。
もともと、糸をピーンと張ったような緊張状態をテンションといい、これから転じて、ちょっとでも触れると切れてしまうような状態をテンションと言っているのです。
その一方で「モチベーション」は、前述したように「意欲の源泉」ですから、緊張や興奮という意味合いはありません。冷静な人でもモチベーションが高い人っていますよね。逆に、テンションばかり高くてモチベーションが低い人なんて、会議中にごまんと見かけます。
このように、テンションとモチベーションは決定的に違う用語であるので、もちろん併用することができるのです。

モチベーションとモラルとの違い

意識の高さを示すことばとして「モラル」という言葉もあり、こちらも「モチベーション」と混同されるケースもあるようです。確かに、意識が高いことはモチベーションの高さとも関係がありますが、モラルとモチベーションは、いわゆる方向性が異なる用語です。
「モチベーション」は、人や組織の行動に対する用語であることに対して、モラルは、倫理や道徳、または真摯さといった概念に対する用語です。

モラルの高さは、ある特定のモチベーションによって起こされることはありますし、逆に、モラルがモチベーションの源泉になっていることもあります。
たとえば、宗教に対する信仰などがそれです。
「他人から自分にしてもらいたいと思うような行為を人に対してせよ」という信仰上の黄金律などは、他己的な行動を導く倫理的な動機付けになっていますし、逆に、親からほめてもらったり怒られたりするといったアメとムチが、子供が集団生活の中でマナーを守るモラルの高さを生んでいることもあり得るのです。

このように、行動する理由の源泉となっている要因のことを「モチベーション」といい、倫理的・道徳的な意識の高さを「モラル」というのです。
「モラル」にも動機付けという意味あいが若干含まれますが、向いている方向が違うということですね。

まとめ

「モチベーション」という言葉の意味を調べていくと、今まで間違った使い方をしていたことや、似たような用語との違いに気づくことができるはずです。
簡単にまとめると、以下の通りです。

  • モチベーションの意味:
    動機付け。(何か行動を起こす際の)原因や動機となるモノ・こと
  • モチベーションのようでモチベーションではないこと:
    「情熱」、「やる気」、「熱意」、「野心」「野望」
  • テンションとの違い:
    テンションは糸をピーンと張ったような緊張状態。興奮。モチベーションと併用できる。
  • モラルとの違い:
    モラルは、倫理や道徳、または真摯さといった概念に対する用語。モチベーションとは方向性が違う。

いかがでしたでしょうか?参考になったでしょうか?

著者情報

工学系の大学を卒業後、大手通信キャリアでシステム開発、データ分析、マーケティング支援に従事。私費MBA留学し戦略コンサルファームに勤務。その後大手通信メーカーで新規事業立ち上げを10年以上。専門は新規事業立案、イノベーション、マーケティング全般。PEST分析やSWOT分析などのビジネスフレームワークの研修講師も担当。その他スキルに英語、ウェブ開発、動画制作なども。ブログは10サイト以上/ウェブサービスもいくつか開発経験あり。英語はTOEICは955点保持。結構変わった経歴だと思っています。詳しくはプロフィールをどうぞ。

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