フレームワーク
世の中には便利なものがあって、新しい事業アイデアやビジネスアイデアをひらめいたときに、アイデアを一貫性をもたせたり、発散したアイデアをまとめたり、抜け漏れがないか簡単にチェックしたり、ビジュアル的に表現してアイデアに説得力をもたせることができるツールがあります。
それを世の中では「フレームワーク」といいます。
有名なフレームワークとして”3C”や”SWOT”などがありますが、フレームワークはもともと、あるコンセプト(たとえば「マーケティングに必要な視点」など)を、さまざまな条件下やシーンであっても、広く共通的につかえるようにすることを目的として開発されているので、汎用性があって、覚えやすく、使いやすいものばかりです。
したがって、基本的には論理的につじつまが合うように開発されているので、きちんと使いこなすことが出来れば、おおきく間違った結論になることはありません。きっとフレームワークを使うことで、効率的にアイデアを整理することができるはずです。
さらに、3CやSWOT以外にも、様々なフレームワークが開発されているので、シーンに合わせて使い分けることで、ビジネスにとって基本的な視点を抑えることが出来るでしょう。
たとえば、マーケティング用のフレームワークとしては”4P”や”STP”、ビジネスモデルの構築にはバリューチェーンやBMCなどがあり、それぞれの特徴や強みを生かして使うことで、ひととおりフレームワークに精通していれば、かならずや幅広い場面で活躍できるでしょう。
フレームワークを自分で作る事だってできます。そのためにはMECEという概念に注意する必要がありますが、MECEとは、簡単に言うと「モレなくダブりなく整理しましょう」という意味なのですが、要素をMECEに整理することによって、論理的なつながりを線でつなぐなどして、要素同士が、お互いに矛盾していないかどうか、包含関係にないかどうかをビジュアル的に確認することができるので、とっても便利です。
しかしながら、便利なものには、それなりに落とし穴があるものです。
世の中にあふれているフレームワークであれ、自分でMECEに気をつけて作ったフレームワークであれ、とっても便利である反面、いろいろなデメリットもあるものです。
フレームワークの種類に精通するだけでなく、本来の目的である「アイデアに説得力をもたせることができる」ようになるためにも、正しい使い方を理解したうえで、回数を重ねるなどして修行を積んで、立派なフレームワークの使い手になれるでしょう。
新規事業や戦略立案などに必要とされる、フレームワーク。ここでは、そんなフレームワークについて、コンサルタントとしての経験から、各種フレームワークの説明や使い方だけでなく、注意すべき点やデメリットなど、できるだけわかりやすく、かつ実務レベルの視点にたった説明に心を砕いて解説したいと思っています。
きっと、未来のイノベーターを目指す、イントラプレナーやアントレプレナーにお役に立てるはずです。