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マーケティングを考える前に3C分析をやりましょう。マクドナルドの例。

      2018/11/28

マーケティング戦略その前に。「3C分析」とは?

マーケティング戦略を考えるとき、最もキーとなるのは「環境分析」ですが、いきなり「では、市場環境を分析しましょう」と言われても、マーケティング初心者にとっては「自社製品は、この市場で競争力はどの程度高いのか?」「今、市場では注目を集めているトレンドは何か?」「注力すべきターゲット層はどこか?サラリーマン?富裕層?首都圏エリカ?」など、知りたい事柄や分析したい情報にはきりがないので、どのようにして環境分析を始めればいいのかわからないものです。

そんな時は、おちついてマーケティング戦略を立案する上で優先して取り掛かるべきことは何かを考えて分析を進めること必要です。今回は、マーケティング立案に先立って分析しておきたい環境分析のツールとして、3C分析を紹介します。

3C分析の3Cとは、「Customer(顧客)」「Competitor(競合他社)」「Company(自社)」であり、その名の通り3つのCの頭文字を取って命名されました。
3C分析は、今後どのような製品やサービスを作ることで、どのようなお客様のニーズを満たし、どのような販売手法をとって広く知ってもらうのか?そして、どのようにして市場で競合商品や代替商品に勝っていくのかを考えるマーケティング立案の前提となる情報を提示してくれます。

それでは、3C分析の具体的な進め方について、マクドナルドの例を使いながら簡単にご紹介していきたいと思います。

顧客のニーズとは何か?Customer分析

3C分析には3つのCがあるとご説明しましたが、では、どのCから分析を始めたほうが分析を進めやすいのでしょうか?
明確な答えはありませんが、一つ言えるのは、自社(Company)から進めてしまうと、自分たちができている範囲でしか考えられないような視野狭窄に陥ってしまうことがあるので、自社以外のC、つまり競合(Competitor)か顧客(Customer)から始めたほうがいいと思います。

一般的には、顧客から進めることが多いと思いますが、それは自社や競合がどんなに素晴らしい新商品を発売しても、それを買ってくれる顧客がいなければ市場は成り立たないからというのが、その理由です。
よく「お客様は神様だ」というフレーズを耳にするかもしれませんが、ある意味その通りです。ですから、分析のスタート地点を「顧客」に取ることが一般的となっているようです。
競合から分析することで違った視点で新しい市場や付加価値が見つかることも多いのですが、マーケティング初心者であれば、まずは顧客から分析することをお勧めします。

顧客分析の上で、もっとも重要なのは顧客の「真のニーズ」まで追究することです。
顧客は、製品を買うために買い物をするのではなく、自分の真のニーズを満たすために製品を買います。

たとえば、仕事の合間のほんの30分のお昼の休憩時間に、会社の近くのマクドナルドに行った場合、マクドナルドが、かならずしもハンバーガーを食べたいというニーズにこたえていたからとは限りません。
もしかしたら、「一人で入りやすく」「短時間で簡単に」「しかも安価で」お昼を済ませられるからだったかもしれません。つまり、マクドナルドを利用する顧客の真のニーズは、このお客さまにとっては「美味しいハンバーガーを食べたい」ではなく、「一人で入りやすい店内」「手軽で素早く」「お手頃価格で」昼食を済ませられることなのです。

マクドナルドのチェーン展開や商品開発、価格設定は、もしかしたら消費者においしいハンバーグを提供することではなく、手軽で安い昼食を済ませたいといったニーズにこたえるべく考え出された施策のかもしれないのです。

製品開発の手段は2通り

上記の通り、顧客のニーズを掘り下げて真のニーズを見つけ出すことが重要だとお伝えしましたが、顧客にサービスを提供する手法は、実は2種類あります。

「プロダクト・アウト」と呼ばれる企業がやりたい新提案を顧客に提供する方法は、世間を沸かせるには最適ですが、誰にもニーズがない独りよがりな製品を生み出してしまうリスクもあります。
それに対して、ニーズに確実な正攻法と言えるのが「マーケット・イン」です。葉書やインターネット、時には座談会、訪問アンケートといった様々な形で企業が顧客に歩み寄り、真の顧客の声に耳を傾けて、実際に需要がある製品を生み出す手法です。これにはコストと時間が掛かりますが、実際には売れない商品を生み出してしまうリスクはかなり回避できると言えます。

「プロダクト・アウト」:企業の目線で、顧客に新提案をする手法

  • (メリット) 顧客があっと驚く新サービスを提案できる、話題性がある
  • (デメリット)顧客のニーズにマッチせず、売り上げが伸びないリスクがある

「マーケット・イン」 :企業が顧客の声を聞き、それを形にする手法

  • (メリット) 顧客の真のニーズにヒットする商品が格段に生まれやすい
  • (デメリット)インタビュー・座談会などのヒアリングにコストと時間が掛かる

競合の動きを予測!Competitor分析

さて、これまで顧客の分析を進めるための注意事項について述べましたが、次は「競合他社」の分析です。
自社のサービスの提供方法や、その内容に気を取られるあまり、競合の動きを見逃してしまってはなりません。自社だけが、顧客のニーズをつかむ新製品の開発をしているわけではないのだから、他社に新しい動きがある場合、常にチェックしておく必要があります。
とくに競合の動きと自社の対応は、次に示すように顧客の購入動機と密接に連携しているものです。

顧客がサービスを購入する動機を見極める

お客様のどのような悩みを解決したいのかを見つけることは、実は競合戦略を考えるうえでも必要なことです。例えば、価格重視のお客様なのか、品質重視のお客様なのかによって、競争要件も変わってくるはずです。

  • (価格重視) とにかく安価なものが良い。使えればよいため機能や品質は重要視しない。
  • (品質重視) 機能性や品質にこだわりがある。最適を求めるため価格の優先度は低い。

このように、顧客はそれぞれの購入動機・購入基準を持っています。
例えば、「価格重視」派の顧客をターゲットにする場合、自社は競合他社の製品の値段を全て調べて、自社ができる最大限の底値で売らないことには、顧客の支持を集めることは難しくなります。
逆に、「品質重視」派をターゲットとする場合はどうでしょう?他社にはない品質・デザイン・機能性の提供なしに、他社と差をつけることはできません。
つまり、自社がどのような顧客をターゲットにするかで取るべき対応は異なりますが、どの場合でも他社と差をつけることは注目を集めるために必要不可欠と言えます。

また、競合他社の動向分析は、「直接競合」だけでなく「間接競合」に対しても目を光らせる必要があります。直接競合とは、マクドナルドを例にとって言えば、同じようにハンバーガーやポテトを販売するロッテリアやモスバーガーとなりますが、間接競合とは、文字通り間接的に競合他社となり得る存在のこと。
つまり、手軽にお昼を済ませたいというニーズに応えるお店としては、弁当を売るコンビニや牛丼の吉野家となり、ササっと飲み物を飲んで休憩したいとうニーズに着目すれば、ライバルはスタバやドトールとなり得ます。このように、一見異業種とも思える他社ですら競合他社となる可能性を秘めており、競合他社を分析する場合、顧客のニーズという切り口から「競合」をくまなくチェックしましょう。

土台が整ったら!Company分析

さて、これまで「顧客のニーズ」「競合他社の動き」と分析を重ねてきましたが、ここでやっと「自社の製品会議」をできる土台が整いました。ここからは、どのようなサービスを提供すれば、競合他社ではなく自社の製品が選ばれるのか。自社の描く理想像について考えていきましょう。

  • (売れるか)顧客ニーズを満たせる商品やサービスを提供できるか?
  • (勝てるか)業界や市場のKSF(競争ルール)を自社に有利なようにできるか?

自社(Company)を分析する上での考え方は、顧客分析と競合分析の結果得られた商品やサービスまたはビジネスモデルの実現可能性の見極めです。それが実現できている理想像のことを一般的に「あるべき姿」といいます。
もし、あるべき姿が実現可能なのであれば、それは顧客に受け入れられ、競合に勝てる商品やサービスだと考えられるでしょうし、もしそうでなければ、いかにして、あるべき姿に近づけるかを考えるのが、自社分析となります。
このとき、実現はできるかもしれないが、多大な投資が必要であったり、技術的には実現可能であっても他社が特許でおさえているためライセンスフィーの支払いが必要なのかといったり、特許も問題ないが販売チャネルの構築に長い年月がかかるなど、自社ができることとできないことの見極めが重要な論点になるでしょう。

マクドナルドの例でいうと、ハンバーガーチェーンの先駆けとして有利な立場を利用して、立地条件の良い場所を矢継ぎ早に抑えてしまうことは、競合に真似されないために重要な要素でしたでしょうし、認知度を上げるため親しみやすさを全面に出したプロモーション、気軽に立ち寄れるための価格設定や大量生産による原価低減など、すべてが顧客分析と競合分析の結果によるものだったのです。

「4つめのC」!?Cooperator分析とは?

ここまで、長々と3C分析についてお伝えしてきましたが、3C分析には、一つ抜けているCが存在します。
昨今のビジネスは複雑化しており、自社のみで戦略を完結できないことがあり、そんな時、自社を助けてくれるのが4つめのC「Cooperator(協力業者)」です。

例えば、自社がメーカーの場合、自社製品をできるだけたくさんの国と地域に販売したいと考えたとき、海外・国内を問わずたくさんの地域に店舗を構える人脈や流通経路を確保するのに、莫大な費用と時間が掛かるとしたら、すでにそのノウハウを持っている商社や流通業者と協力することで、もっとスピーディーに理想像の実現ができるかもしれません。
このように、自社の持つ資源やノウハウに限りがある場合、協力業者を頼る4つめのCを検討するというのも、戦略の一つの形と言えます。

マーケティングと3C分析の関係 まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、マーケティングと3C分析の関係として、マクドナルドを例に紹介してみました。
競合、顧客、自社の分析結果が一貫性をもって初めて、マーケティング施策が連動することがお分かりいただけましたでしょうか?
すこしでもお役に立てたでしょうか?

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