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3C分析のやり方次第でマーケティング戦略の効果が変わってきますよ。

      2018/12/14

ビジネスフレームワーク「3C分析」を正しく理解しよう

“ビジネスフレームワーク”という言葉を知っていますか?
もしビジネスフレームワーク関連の書籍をamazonで探したら、一発でたくさんの解説書が出てくることでしょう。

しかし、ここで1つお伝えしておきたいのは、簡単に手に入る情報には、簡単に手に入るが故に、”情報の質”の善し悪しがあるということです。
誤っている情報とまでは言わずとも、その情報には不足がある場合も多数散見されますし、フレームワークは、正しく使えてこそ効果を発揮しますが、誤った使い方では、誤解や戦略のミスリードを生み出しかねません。
そこで本日は、見落としがちなビジネスフレームワークの注意点「3C分析」編をご紹介したいと思います。

「3C分析」とは何か?

「3C」とは、その名の通り、Customer(顧客)、Competitor(競合相手)、Company(自分の会社)という3つの言葉の頭文字からきており、この3つの観点から、他社に負けない自社の新しい戦略を生み出そうという分析ツールです。

<「3C」の構成要素>

  • Customer (顧客)
  • Competitor (競合相手)
  • Company (自分の会社)

そう聞くと、「でも、それってごく当たり前のことなんじゃない・・・?」と思うかもしれません。
ですが、ここで重要なのはこの”3つの関係性”です。
市場では、3Cが相互に働き合うことで、互いに影響し合っています。この3つの働き方を分析することこそが、戦略を立てる際に欠かせない作業なのです。
このように、一見すると簡単そうに聞こえる3C分析ですが、その使用法には注意が必要です。
以下、詳しく解説していきます。

3C分析では「3つのC」との相関を考える

マーケティング戦略上、重要なのは「自社のどの強みを活かせば、競合に差を付けられるか」「自社は顧客に、何を提供できるか」という点です。
これを見つけることこそが「3C分析」の本質であり、そうでないと間違ったマーケティング戦略を実施してしまうことになりかねません。

つまり「3C分析」の正しい利用法としては、先ほどの質問のように3Cの相互関係を分析しつつ、最終的に「自社の強みを生かせる戦略」「競合に差をつける戦略」「顧客に価値を提供できる戦略」を生み出す必要があります。
分析のゴールは、必ずこの、いかにマーケティングを成功させるかという点であることを忘れてはいけません。
言われてみれば、誰でもその通りだ!とうなずいてもらえるのですが、実際に分析を始めると、このことをすっかり忘れてしまうようです。

例えば、よくある間違いとして、以下のように自社分析をCompanyの穴埋め問題と思ってやっている方がいます。

  • 自社には他社にはない技術が備わっている。
  • この商品はシェアが高い。
  • 顧客満足度が高い。

といった具合です。
しかし、マーケティング戦略上、これらの要素は、自己満足の自社分析としか見ることができません。それがなぜかというと、決定的に足りない視点があるからです。それこそ、3C分析の本質なのですが、それは、とりもなおさず自社以外の残りのCからの視点です。

つまり、自社と競合の比較を、顧客の視点にたって分析すること、と、自社と顧客の関係を、競合の視点から分析することの二つなのです。

例えば、上記の「自社には他社にはない技術が備わっている。」は、果たして顧客からどのように評価されているのでしょうか?決定的なKBF(購買決定要因)となっているのでしょうか?
また、「この商品はシェアが高い。」というのは、競合から見た時、どれほどの脅威となっているのでしょうか?シェアが高いことが、将来のビジネスモデルに影響を及ぼすことは考えられないのでしょうか?
むかし、松下電器(現パナソニック)は、系列店を増やしたことでシェア拡大に成功しましたが、家電量販店が台頭してきたときにうまく対応できずSONYの追随を受けてしまいました。なぜかというと、シェアが高いがために昔からの付き合いがある系列店を切ることができなかったからです。
そして、もしかしたら、「顧客満足が高い。」ことが、撤退できない要因になっているかもしれません。

このように、一元的な見方で分析をした「つもり」になりやすいのがビジネスフレームワークの一大特徴なのですが、まさに気を付けないと、致命的な傷を負ってしまいかねないのです。マーケティング戦略を立案する立場のマーケターとして、常に意識しておくべきだと思います。

競合分析も、自社分析と同様に、残りの二つのCの視点を入れた分析を心がけましょう。
たとえば、以下のような視点を持って分析を進めます。

  • 自社の顧客が、競合の商品やサービスも使っている理由は何か?
  • 競合が持っている強みを弱みに転換できる、新しい市場はないか?
  • 競合のリソースで、自社に真似できない決定的に顧客に受けていることは何か?
  • 競合と自社でプライオリティが違うことは何か?それはなぜか?

顧客分析であれば、

  • 自社と競合が協力して、新しい市場を開拓できることは何もないのか?
  • 競合が狙っている顧客層は、自社が狙うべきターゲットなのか?
  • リピーターになっている顧客は、何があれば競合に乗り換えてしまうだろうか?
  • 競合と自社ですみわけできる市場セグメントはあるのか?

などです。

見ていただいたらわかると思いますが、3C分析といっても、結局はアクセントがどこにあるかの違いであり、お互い同じことを別の言い方で表現しているだけのことがあります。
この立場を超えて(視点)を変えて、物事を見つつ相関関係を幅広く見ることができるのが、本来のビジネスフレームワークの使い方なので、まったく問題ありません。
むしろ、そこまで深く自問自答できたということは、かなり本質的な問いをしているといえるでしょう。

「3つのC」の強弱レベルを考える 顧客>競合>自社

次に、「3C分析」では、3つのCの中の、強さのレベルについて考えます。
「3つのC」の中で、一番強いのは「顧客」です。
次に強いのは「競合相手」、一番強弱レベルが弱いのは、「自分の会社」です。

どういうことかと言うと、ターゲットとなる顧客が決まれば、それにつられて自動的に競合相手は定まるということです。
競合相手がわかれば、自社が生かすべき強みや、狙うべき方向性が絞られます。
逆に、自社にはおそらくたくさんの強みや弱みがありますが、だからと言ってそれだけでは、自社がターゲットとすべき顧客も、競合相手も絞り切れないのです。

例えば、マクドナルドを例にとって考えてみましょう。
もし、ターゲット顧客を外回りで待ち合わせ中のビジネスマンと設定したら、競合相手はドトールになるかもしれません。そのとき、自社のとるべき戦略は、短時間で済ませられ、粗利率の高い新コーヒー・メニューの開発になるかもしれません。
しかし、ターゲット顧客を子育て中の主婦層と設定した場合は、必ずしも同じ戦略になるとは考えられません。
子供連れの主婦がマクドナルドと比較して、選ぼうとする競合相手は誰なのでしょうか?
もしかしたら、インスタ映えする話題のカフェかもしれませんし、子供たちだけで遊べる公園や、もしかしたらママ友の家かもしれません。
そうなってくると、とるべき戦略もおのずと変わってきます。
ハンバーガーやコーヒーメニューの開発ではなく、子供が店内で遊べる環境と子育て主婦にやさしいというメッセージのプロモーションかもしれません。

このように、3つのCの強弱を考慮に入れないで、適当に3C分析を進めていくと、自分よがりで誰にも受け入れられないマーケティング戦略になってしまうことだってあるのです。3C分析が慣れているマーケターでもよく間違えてしまうことなので、気を付けておきたいことです。

3C分析 まとめ

さて、ここまで3C分析について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
わかりやすく、使いやすいツールなので、非常に人気もある分析ツールなのですが、その分、注意しないといけないことがたくさんあることが分かったと思います。

簡単にまとめると、

「3C」とは、その名の通り、Customer(顧客)、Competitor(競合相手)、Company(自分の会社)という3つの言葉の頭文字からきており、この3つの観点から、他社に負けない自社の新しい戦略を生み出そうという分析ツールであること。
次に、穴埋め問題を解く感覚で、一つのCだけの一元的な見方で分析をすると致命的な傷を負ってしまいかねないこと。
そして最後に、3つのCの強弱を考慮に入れないで、適当に3C分析を進めていくと、自分よがりで誰にも受け入れられない戦略になってしまうこと。

の3つでした。

いかがでしたでしょうか?お役に立てたでしょうか?
ではまた。

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