【初心者向け】ビジネスモデルの基本10パターンって知ってますか?

ビジネスモデルの基本パターンを知るメリット

新規事業を立案し実践するにあたって、利益を獲得する明確な仕組みを構築することができれば、ビジネスをより効率的かつ生産的なものにすることができます。

これから紹介する各ビジネスモデルがどのように利益を獲得するのか、その仕組みを知り理解しておくだけで、きっとビジネスモデルを構築するのが100倍楽しくなりますよ。

書籍などでもビジネスモデルを取り上げたものは多数ありますが、その本質を正しく理解できている人は少ないように思います。ビジネスモデルの意味や、成功事例まで紹介し、より実践的な知識となればと思います。

ビジネスモデルを形成する4つの要素

ビジネスモデルという言葉について、様々な解釈がありますが、簡単に言うと「継続的に利益を生み出す仕組み」という認識でよいでしょう。

ビジネスモデルは仕組みの中でも大枠を指し、細かいノウハウよりもむしろビジネスの骨格を指します。

いろいろな考え方がありますが、ビジネスモデルを構築するのが初めてというのであれば、「誰が、何を、どのように」提供し、どのぐらいの利益を生むのかということを言語化したものがビジネスモデルであって、考えるべき要素が「顧客」、「価値」、「プロセス」、「収益構造」の4つあると考えておけば、とりあえず先に進むことができます。

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1.顧客(Who)

まずは顧客を限定することが大切になります。
既存顧客の属性から、潜在的なニーズを持ついわゆる見込み客までターゲットを明確にしていきます。
過剰な期待による見込みではなくデータに基づいた顧客設定をすることが必要です。

2.価値(What)

顧客に対してどのような価値を提供するのかを明確にします。
提供する価値に対して、顧客から対価である報酬を獲得し、それが利益となるため顧客にとって自社が提供する価値を明確にすることは必須となります。
顧客のニーズを正確に把握し、自社がそのニーズを満たすものであるのか、という視点で自社の提供する価値について検討します。
理想的なのは提供する価値によって顧客の新たなニーズを創造するものです。

3.プロセス(How)

価値を顧客に提供するプロセスについても明確にします。
集客方法や提供する具体的な手段などできるだけ細かく想定し、プロセスを明確化します。
個人的に、一番楽しいのは、このプロセスを考えているときかもしれません。

4.収益構造(Why)

提供する価値に対してどのように収益を得るかという構造を明確化します。
自社の利益を確保できなければどんなに価値のあるサービスを多くの顧客に提供できたとしても存続することができません。自社にとって収益性が高いかどうかをしっかり検討し、収益構造を考えていくことが大切です。

ビジネスモデルを考えるうえで基本となる10のパターン

ビジネスモデルについて以下の10パターンを押さえておけば、役に立つ機会があると思います。

1. シンプル物販

企業が自社商品やサービスを企画・開発・販売し、消費者に対価である報酬を払ってもらうというビジネスモデルになります。

飲食店などはこのビジネスモデルに該当します。
このビジネスモデルでは自社製品のクオリティがビジネスの成否に大きく影響します。例えばラーメン店ならば、素材にこだわり、他店よりも味や創造性に優れているなどの長所が成功のカギとなります。

2. 小売

自社製品ではなく商品を仕入れて販売するというのが小売りパターンです。
コンビニエンスストアや通販サイトなどがこれにあたります。

小売りの特徴として、メーカーから仕入れた商品を販売するため競合他社と同製品を取り扱うことになります。
そのため、自社で購入してもらうための戦略構築が必要になります。多くの企業で導入されているのが独自のポイントサービスによる顧客の獲得、囲い込み戦略です。

3. 広告

広告スペースに広告を掲載してもらうことによる広告収入により利益を獲得するモデルです。
新聞やインターネット、SNSなどでみられるビジネスモデルで、広告を出す企業にとってより効果の高い環境をつくりあげることが大切になります。

単純に利用者の数だけでなく、広告主のターゲットとなるニーズを持った人たちが利用する環境を充実させることができればより高い収益獲得が見込めます。

4. 合計

商品やサービスの価格をコントロールし、合計の売上額で利益を獲得するモデルです。
業界でも群を抜いて安い特価品などを用意しておき、それに付帯する商品やサービスの販売で帳尻を合わせます。

旅行代理店や保険代理店でも見られる手法であり、例えば業界最安の医療保険を自社の看板商品として掲げ、そこに特約や付帯のサービスを付加していくことで利益を獲得していくようなビジネスモデルとなっています。

5. ライセンス

ライセンスについては、開発済みのサービスや製品の権利(ライセンス)を売買または貸与することで収益を上げるビジネスモデルです。
例えば原作となる小説が映画化され、さらに関連商品が発売されるなどの際にはライセンスが繰り返し利益を上げているのです。

6. 消耗品

初期の販売価格を抑え、既存顧客に対してメンテナンスなどで利益を獲得していく方法になります。
場合によっては大元の製品をレンタルにしたり、初期コストを0で導入できるサービスもあります。
職場にコーヒーメーカーを無償レンタルし、専用のコーヒー豆や粉を販売する手法などがこのケースに当てはまります。

消耗品モデルは、初期コストを自社で負担する企業もあります。
その分、導入後に継続的な売上が確保できるビジネスモデルとなっているからです。      

7. 継続課金

定期的な販売契約を結び、収益を上げていくビジネスモデルになります。
新聞購読などはこれにあたり、一度契約すると一定期間の利益を見込むことができます。

継続課金については目先の利用者増加だけに目を向けるのではなく、長期的に利用してもらうためのコンテンツ作りが非常に大切です。また信用を積み重ね、維持していく努力も大切になります。

8. マッチング

売り手と買い手を結びつけるビジネスモデルです。
収益としては仲介手数料や利用料という形になることが多いでしょう。
人材紹介などがこれにあたり、求職者に対し情報やサポートを提供し、企業とのマッチングを果たすことで企業側から報酬を得ることが一般的です。

斬新なマッチングスタイルであることや、提供できる情報の量や質が優良であることが企業としての評価となります。

9. フリーミアム

「フリー」と「プレミアム」を合わせた造語としてフリーミアムという言葉が使われています。
これはまず、本来の機能を制限したフリー版を多くの人に使用体験してもらい、より高いサービスを求めるユーザーに対して有料のプレミアム版にバージョンアップしてもらうことで利益獲得を狙うビジネスモデルです。

スマートフォン用のアプリにも多く見かけられ、一定の機能は無料で使用することができ、より快適で質の高い機能を使用する場合には料金を支払うようなものです。
このモデルにおいて重要なのがフリーで使用できる部分とプレミアム部分のバランスです。フリーである程度の使用感や充足感を与えつつも、しっかりプレミアムへの検討余地を与えることが重要です。

10. 二次利用

同様の商品を名前やパッケージを変えて再販する方法です。
ライセンスで権利移転による収益を複数回と獲得するのと違い、その商品自体を変化させます。漫画をノベライズして販売するのは二次利用にあたります。漫
画の権利を譲渡し、利益を生むのがライセンスであり、利益獲得の手段が異なります。

ネーミングやパッケージによる販促効果は大きく、二次利用で大きく業績を上げた商品は多数あります。既存の商品やサービスも何かのきっかけひとつで劇的に売り上げが向上する可能性を秘めているかもしれません。


著者情報

工学系の大学を卒業後、大手通信キャリアでシステム開発、データ分析、マーケティング支援に従事。私費MBA留学し戦略コンサルファームに勤務。その後大手通信メーカーで新規事業立ち上げを10年以上。専門は新規事業立案、イノベーション、マーケティング全般。PEST分析やSWOT分析などのビジネスフレームワークの研修講師も担当。その他スキルに英語、ウェブ開発、動画制作なども。ブログは10サイト以上/ウェブサービスもいくつか開発経験あり。英語はTOEICは955点保持。結構変わった経歴だと思っています。詳しくはプロフィールをどうぞ。

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