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ファシリテーター とは何か?ファシリテーターの用語の意味からファシリテーターの価値まで

      2018/09/11

ファシリテーターの本質は「潤滑油」

ファシリテーターとは、教科書的にいうと会議の司会進行役のことを指します。
このように書くと、会議の司会者がすべてファシリテーターなのかと問われてしまいかねませんが、もちろん会議とっても、様々な会議があり、そのなかでもとくにブレスト(ブレインストーミング)やアイデア出しのような会議で、大きな役割を果たします。
ブレストやアイデア出しの会議は、そのほかの会議と比べて、参加メンバーがすき放題意見を言う傾向がある会議なので、そのような場を取りしきる役目として、ファシリテーターが存在します。

簡単にいうと、機械の潤滑油のようなものですね。
油があると過度な摩擦を起こしたりギクシャクさせずに、機械をスムーズにうごくことができますよね。ファシリテーターは、それと同じです。
今回の記事では、ファシリテーターの意味と価値を中心に、機械の潤滑油と同じような役割をどのように果たしていくのかを解説してみたいと思います。

そもそも、ファシリテーターの意味とは?

ファシリテーターとは英語のfacilitateが語源です。facilitateとは、「促進する」とか「手助けをする」いう意味がありますが、これだけではまだ意味がわかりませんよね。何を促進するのか?という対象が抜けています。
そこで、促進する対象が何かを理解するために、ファシリテーターが執り行うする「ファシリテーション」について知っておく必要があります。

ファシリテーションは、英語でfacilitationと書きますが、一般にビジネスの側面で多く用いられ、組織の中や組織間で行われる議論や問題解決に向けた調整を円滑に執り行うことを言います。
つまり、様々な意見が飛び交う中を、うまく舵取りしながら、議論の目的にたどり着けるようにする活動をファシリテーションというのです。
ということなので、ファシリテーションを行うファシリテーターとは、平たく言えば、上でも述べたとおり、会議の司会進行役のことですね。

もちろん、上述のような議論の舵取りを任されるので、ただアジェンダを読み上げてタイムキーパーをしたり、次の発表者へ繋いで、一般論のコメントをいうことなどがファシリテーターの仕事ではありません。
ファシリテーターが活躍するのにふさわしい、それなりの「場」というものがあるのです。

ファシリテーターが活躍する会議とは?

そんなファシリテーターですが、上述の定義を鑑みると、組織の内外の意見の交換や応酬という場面で活躍する場面が頻繁に発生する会議、または意見の交換自体が目的である会議がもっともふさわしい活躍の場と言えるでしょう。

つまり、答えがひとつになるような直線的なやりとり(たとえばメールや電話で済ませられるような用件)よりも、複数の人が一堂に会して、意見を出し合いながら相乗効果で新しい価値を生み出す活動のほうが、向いているともいえます。
また、高い付加価値を生み出す会議という視点から考えてみると、多種多様な専門家が集まって行う会議のほうが向いているとも考えられます。
このような理由から、ブレストやアイデア出しに向いていると言われているのです。

ファシリテーターとしては、会議の設計段階から気を配り、はたしてブレストに向いている会議なのか?それともメールや電話で済ませられる会議なのか?または、別の会議(たとえば定例報告会など)にまわすべき話題なのか?を見極める必要があるのです。
ということで、今回は、ブレストやアイデア出しの会議におけるファシリテーターの価値についてお話したいと思います。

ファシリテーターが生み出す価値とは?

では、ファシリテーターが生み出す付加価値とは何でしょうか?
それはアイデアそのものとも言えますが、かならずしもファシリテーターがアイデアを出すわけではありません。その場合、成果物であるアイデアは、議論メンバーとチームが生み出した価値だと判断すべきでしょう。

そういったアイデア出しやブレストの場面でファシリテーターが生み出す価値とは、アイデアの質というよりも、いかに短時間で大量にアイデアを出すことができたか?にかかっていると思います。
アイデアというものは、いきなり質の高いものが生まれることは稀です。たくさんのアイデアを積み重ねていく先に、量が質に転換して、生まれるものなのです。したがって、ファシリテーターとしては、アイデア出しやブレストの場で、いかに議論メンバーが積極的にかかわってもらい、多様な側面から大量のアイデアを出してくれるかが、もっとも気をつけるべきポイントなのです。

そこをファシリテーターのゴールとして位置づけることで、ファシリテーターがとるべき行動や準備すべき事柄が明確になってくるはずです。

ファシリテーターが会議中に気をつけることとは?

ファシリテーターが会議中に気をつけることには、大きく5つあります。それは「ルールの徹底」「ゴールの明確化」「議論の盛り上げ」「各種手法の活用」「次回のアクションの確認」の5つです。それぞれ概要を説明します。

ルールの徹底

アイデア出しやブレストを成功させるためには、参加メンバーが必ず守らないといけないルールがあります。他人の意見を好き勝手に批判することを許してしまったり、いきなり質を求めてしまうようになってしまったりしないように、場の雰囲気をコントロールする必要があります。
ブレストのルールについては以前記事を書いていますので、ブレストの4つのルール(原則)とアイデア出しの盛り上げかたをご覧ください。

ゴールの明確化

ブレストやアイデア出しの会議だけの話ではありませんが、会議やミーティングには必ず目的やゴールがあるはずです。ゴールを明確にしないで、進行すると、参加メンバーがいつまで続くのか?この先なにが待っているのか?誰が決めるのか?など不安要素がたくさんでてきて、肝心の意見の交換や大量のアイデアを出すという行為が阻害されてします。
会議の冒頭にゴールを明確にしなければいけません。

議論の盛り上げ

議論を盛り上げるといっても、冗談をいって面白い話をしたり、笑いを誘う必要などはありません。だれもが思いつきもしなかった意見やアイデアを促すように、専門家でない人にわざと話を振ってみたり、一旦出てきた議論をまとめてみたり、絵にしてみたりといった工夫をすることで、参加メンバーの脳みそを揺さぶることに心がける必要があります。

各種手法の活用

短時間で参加者に多様な意見を出してもらったり、大量のアイデアを出してもらうためには、タイムキーパーの役割も重要になってきます。時間を有効活用するためには、必要に応じてホワイトボードやマーカー、付箋紙をうまく活用したり、発想を飛ばすために、ネットを使って参考情報や画像を見せたりすることも重要です。
ツールに限らず、KJ法などいろいろなアイデア発想法もあるので、活用することをお勧めします。

次回のアクションの確認

ブレストでは、アイデアを発散させることが主な目的ですが、大量に出てきたアイデアを次回にどのように扱うのかを整合しておく必要があります。同じようなアイデア出しをするのか?それとも出てきたアイデアを絞り込むのか?報告会に議論結果を見せるのか?など、次回の日程調整だけでなく、次のアクションについても決めるように心がけましょう。

ファシリテーターが準備すべきこととは?

ファシリテーターが準備すべきことは、大きく5つあります。それは「ブレストの必要性の判断」「基本情報の共有」「人選と会議の招集」「アイデア発想法やツール類の準備」「基本的なフレームワークの習得」の5つです。それぞれ概要を説明します。

進行すべき会議の種類の判断

前に述べましたが、ファシリテーターには活躍するのに適した場というものがあります。それはいろいろな意見が交換される場です。議論しようとしてるテーマがメールや電話で済ませられるものなのか?報告会ですべき話題なのか?など、まずは、会議のテーマがファシリテーションすべき内容かどうかをしっかりと見極めましょう。

人選と会議の招集

ブレストやアイデア出し、または多様な意見を交換する会議かどうかを鑑みて、会議をどのようにファシリテーションすべきか判断したら、次は、人選と会議の招集です。ブレストの場合、アイデア出しに向いている人と残念ながらそうでない人がいます。否定的・批判的な人、すぐに結論を求めるクセのある人、自分の意見が言えない人はこういった会議には向いていません。また、ひとつの部門から集めるのではなく、できるだけ多様な部門から集めるようにします。

基本情報の共有

会議の参加メンバーと会議の日時や場所の調整が済んだら、次は、基本情報を共有しておく必要があります。新しいアイデアを求めるような会議では、基礎知識の濃淡によって、議論が一方的になってしまうことがあります。そうならないようにするために、メールなどで事前に基本情報を共有するなどしておいたほうが、ブレスト当日は円滑にディスカッションができるでしょう。

アイデア発想法やツール類の準備

アイデア出しは行き当たりばったりのイメージがありますが、ファシリテーターはそういうわけにはいきません。あらかじめ議論するテーマがわかっているのであれば、最適なツールとテーマにあったアイデア発想法を準備しておくべきでしょう。

基本的なフレームワークの習得

ファシリテーションを進行している中で、一区切りアイデアが出たら、出てきたアイデアをグルーピングなどして何らかの基準や軸でまとめてあげると、新たな発見や発想の飛躍が起こるものです。これらの軸は、その場で思いつくには限界があるので、SWOTやAIDMAなどの有名なフレームワークを一通り頭の中にいれておくと便利です。

ファシリテーターが心得るべきこととは?

つぎに、ファシリテーターとして心得ておくべきこととは何か?を考えてみたいと思います。

人もアイデアも公平に扱えること

アイデアと人格を同一視して、いちいち批判・批評するような人物や、面白そうなアイデアに飛びついて、その議論ばかりして他のアイデアに目をくれないような人物はファシリテーターには向いていません。ファシリテーター以前の問題と思われるかもしれませんが、日本の議論は人とアイデアの批評を混同したり、アイデアを出した人の立場を意識して公平に取り扱えない人がたくさんいます。

メンバーから信頼されていること

議論がわき道にそれないように、場をコントロールできる信頼された人物が望ましいです。
どんなにファシリテーションの技術があって、専門的な知識や知見があったとしても、議論の場をコントロールするためには、まわりから信頼されるだけの「何か」が必要です。それは「権威」や「カリスマ」などかもしれませんが、「安心感」や「安定感」を与える言動や身のこなし、人格かもしれません。いずれにしろ、参加メンバーから信頼される人がふさわしいです。

自分自身がアイデアマンであること

アイデア出しの主役はあくまでも参加メンバーですが、必要に応じて自らアイデアを出して、閉塞感を打開することを求められることもあります。そのためには、やはり自分自身がいろいろな角度からアイデアをだせるアイデアマンである必要があります。ファシリテーター自身が、突拍子もない、非常識なアイデアを披露することで、参加メンバーの視野が開けて自由な発想が促されることがあるのです。

黒子に徹することができること

ファシリテーターはアイデアマンであることがふさわしいとは述べたものの、やはりブレストやアイデア出しの主役は、参加メンバーです。
黒子に徹して、困ったときにだけ表に出るような心得を持たないと、おいしいところだけファシリテーターが持っていってしまうような批判が起きてしまうかもしれません。
主役を譲る心の大きさが必要なのです。

ファシリテーターが身に付けておくべき技術とは?

ファシリテーターが会議で活躍するためには、いくつか身につけておいたほうがいい技術があります。
これらの技術を知っておくだけでも、会議の生産性とファシリテーターとしての価値を高めることができるはずです。

①アイスブレークの技術

かならずしも必要な技術ではありませんが、参加者のほとんどの方が初対面だったりする場合は、打ち解けやす空気を作るためにもアイスブレークをしたほうがいいときがあります。
一番簡単なのは「自己紹介」です。参加者には事前に通知するなどして、あらかじめ準備しておいてもらうのもアリでしょう。
そんなに長い時間かけずとも、最近の軽い話題を持ち出してどう思ったか聞くだけでも、本題にスムーズに入りやすくなるはずです。

②アイデア出しの技術

アイデア出しの技術は、すでに様々な書籍で紹介されていると思いますが、具体的な手法は頭の中で理解するだけでなく実際に試してみないと身につかないものです。大人数の前でいきなり本番で試すのではなく、ひとりでブレストしてみて、いろいろな手法をつかって自分に一番あった手法を知っておくだけでも、ファシリテーションがスムーズにすすむはずです。
個人的には、連想ゲームで次々とアイデアを飛躍して広げていくといい訓練になりました。

③問いかけの技術

どんなにすぐれたアイデアマンであっても、なんの切り口もなしに、いきなりアイデアが府って沸いてくるわけではありません。
会議を進行していると、アイデア出しに行き詰ってしまうことは良くあるものです。そんなときファシリテーターが参加者に対して、別の視点を与えたり違った着想を促すことで、打開することが出来ることがあります。
別の視点を投げかけたり別の着想を促す技術は、ファシリテーター本人が別の視点を持つ訓練をし、自分自身に問いかける習慣によって身につけることができるようになります。日ごろから違った視点で物事を見る訓練をしておきましょう。

④積極的傾聴の技術

ファシリテーターは会議の場をコントロールする必要があります。参加者が安心して発言できるようにするためには、参加者の発言をさえぎるようなことをしたり、ファシリテーターの意見を押し付けるような態度をとってはいけません。
ファシリテーターが常日頃リーダーシップを発揮して、何事も率先し決断を下すような、みんなの中心にいるような人の場合、このようないわゆる黒子的な役割が苦手な場合も多いのですが、この積極的拝聴の技術は、会議を有益なものにするためにはファシリテーターの必須技術です。

⑤納得感醸成の技術

ファシリテーターは会議の黒子だとお話しましたが、最後の結論を出す場面であっても「黒子」を貫く必要があります。
とは言いつつも、会議の結論は出さないといけない場合も多いので、最終段階で紛糾することも多いものです。そんなときファシリテーターは納得感を醸成するために、参加者に対して結論を出すのか?出さないで持ち越すのか?さらに深堀りをするのか?といった投げかけをする必要があります。注意しないといけないのは、ファシリテーターはあくまでも投げかけをしたり、有益な視点で意見を整理するだけであって、結論を誘導してはいけないと言うことです。あくまでも結論を出すのが参加者でないと、納得感の醸成は達成することはできません。

⑥ホワイトボードの活用術

ホワイトボードとファシリテーターは一心同体ともいえます。なにはともあれ、ホワイトボードの前に立つことから始めてみましょう。
ホワイトボードの活用術を身に付けるには、まずは箇条書きから始めてみて、次第にいろいろなフレームワークを使う練習をしてみましょう。慣れてくると、会議中にみんなの意見が交わされているときに、自然とフレームワークが頭の中に思い浮かぶようになるはずです。

参考になるサイト紹介

最後に、ファシリテーターが参考となるサイトも、いくつか紹介しておきます。

日本ファシリテーション協会

日本ファシリテーション協会
日本ファシリテーション協会とは、ファシリテーションの普及を目指してつくられたNPOです。

会議HACK!

会議HACK!
会議HACK!は、会議室.COMが運営する会議やセミナーなどの開催や進行などの解説サイトです。

コクヨ 会議ファシリテーション研修

コクヨ 会議ファシリテーション研修 
ファシリテーションを学べる研修に参加してみるのもありかもしれません。コクヨはファシリテーション研修をやっているようです。

ファシリテーターの用語の意味や価値 まとめ

ファシリテーターとは英語のfacilitateが語源で、facilitateとは「促進する」とか「手助けをする」いう意味でした。一般的にビジネスの側面で多く用いられ、会議やブレストなどをを円滑に執り行う役割を担う人のことを言います。
また、いかに議論メンバーが積極的に関わり大量のアイデアを出し、納得した結論を出してもえるかがファシリテーターの価値でした。
そのために、ファシリテーターが気をつけるべきこととして、ルールを徹底すること、ゴールを明確にすること、議論を盛り上げ、次回に向けた納得感の醸成を促すことでした。
また、必要な技術として、アイスブレーク、アイデア出し、問いかけ、積極的拝聴、ホワイトボードの活用といった技術を身につけておくとよいと言うことでした。

今回はここまでです。いかがでしたか?お役に立てたでしょうか?

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