ブレストの4つのルール(原則)とアイデア出しの盛り上げかた

ブレストのルールを守って、効率的なアイデア出しを

ブレストとはブレインストーミングの略ですが、ひとりでアイデア出しをしていても、すぐに行き詰ってしまうので、仲間と一緒にワイワイ、ガヤガヤしながらアイデアを出し合おうという、アイデア出しの手法の一つです。

ひとりでアイデア出しをするのとは違って、いろんな視点でのアイデアが短期間でたくさん集まるなどいいところもたくさんあるのですが、その反面、複数の人が自分の意見を出すと言う必然性から、デメリットもたくさんあります。
そのため、ブレストにはルールというか、原則と呼ばれるものがあり、それらを守って行うことが、最低限必要だと言われています。

そもそもブレストとは、アメリカのマーケターであるオズボーン氏が編み出した手法ですが、みんなでアイデアを出し合うという意味で言うと、昔から行われていた普遍的な手法ともいえるでしょう。日本では古くから「三人寄れば文殊の知恵」ともいいますよね。
したがって、ブレストのルールについては、日本では比較的飲み込みやすいものだと思われます。

それではさっそくブレストのルールをご紹介してみましょう。

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ブレストのルール=オズボーンの4原則

ルールがあるということは、ルールが必要な理由があるということです。つまり、議論に参加するメンバーが気をつけないと「すぐれたアイデアを出す」目的を果たすことが出来ない理由があるはずです。
ルールの存在意義を理解しないで、単に「ルールだから」「原則だから」というだけで議論をしていると、なあなあの議論になり、結局予定調和のありきたりなアイデアが羅列されるだけの時間の無駄遣いになってしまいます。
まずは、ただしくルールの存在意義を理解することに努めましょう。

ルールその①結論厳禁:批評しない、結論を出さない

まず最初のルールである結論厳禁のルールです。このルールは厳格に行われるべきだという意味で、かならず一番最初に述べられるべきルールです。
結論を出すと言うことは、そこに判断や評価、そして批評が含まれると言うことです。結論を出すことを許してしまうと、その評価を気にしてアイデアを出す行為を無意識のうちに制限してしまったり、方向付けをしてしまったりすることになってしまいます。
そうすると、なんとなく周りが求めるアイデアを探し出してしまい、自分の本音を殺す結果になってしまいかねません。これが無意識に行われるところがコワいのです。
結論をだすことに力を割くのであれば、むしろ、そのアイデアをブラッシュアップする質問や意見を言ったほうが望ましいです。表現を変えるという、ちょっとした気配りで、結論を出す行為を「アドバイス」に変換することができるはずです。
アイデアの評価はブレストの役割ではありません。アイデアを出した後の後工程として別途時間をとって行うべき事柄なのです。

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ルールその②自由奔放:荒削りなアイデアを歓迎する

二つ目のルールは、自由奔放のルールです。そもそもこのルールがなく、たとえば「現実的なアイデアを出す」ことが命題になっているような会議であれば、ブレストなど必要はありません。手持ちの課題と解決策を並べて比較すればいいからです。
ブレストが必要なシチュエーションと言うのは、それらの手持ちのものでは、役に立たないときに行われるべきものです。
代表的なものとしては、新規事業の企画があるでしょう。こういった企画は、前例がなく、既存のソリューションでは解決できない、新たな領域に進出するときに、画期的なアイデアが必要なものです。
そもそも、既成事実や思い込みを超えたところに、そして時には人に笑われるようなアイデアにこそ、現状を打ち破るすぐれたひらめきが隠されていることが多いものなのです。
そのためには、まず自由に思いついたことを述べてもいいのだという場の空気を作ることが必須であり、そういった雰囲気を作ることが出来れば、ブレストの半分は成功したと言えるでしょう。

ルールその③質より量:量と多様性を重視する

一般的に言われていることですが、始めから質の高いアイデアを出すことは不可能であり、量を重ねることによって、次第に「量」が「質」に転換されます。三つ目のルールは、とにかく量を重視するルールですが、このルールがない場合、無意識のうちに完成度の高いアイデアを出そうとしてしまうことで、ルール①と同じように結論を先読みした、ありきたりなアイデアばかりになってしまいかねません。
量をなくして質を追求することは不可能だと肝に銘じておくべきでしょう。
また、単純にアイデアの数と量だけを追求するのではなく、多様性も重視するべきです。それは、ありとあらゆる視点でアイデアを出すことで、これまで気にもしなかった解決策などがひらめくことがあるからです。
量と多様性がブレストのアウトプットであり、同時に成功の鍵ともいえるでしょう。

ルールその④便乗歓迎:人のアイデアから連想し発展させる

最後のルールは、便乗歓迎のルールです。
経済学者のシュンペーターがイノベーションという言葉を使ったとき、当時の日本語には該当する言葉がなく、そのとき使われたのが「新結合」という言葉でした。
文字からわかるように、この新結合なるものは、既存の何かと何かを組み合わせて、新しい何かを作り出すと言うコンセプトですが、これがイノベーションという言葉を説明するために苦心の末、用いられたのでしょう。
アイデアを出すことも、イノベーションを興すことと基本的には同じことです。
すでに表出されているアイデアと自分の持っているアイデアを組み合わせることで、(便乗することで)、新しいアイデアが生まれるのです。
このルールは、効率的にブレストからアイデアを出すためのルールですが、このルールがなかったら、自分の考えだけに縛られてしまい、仲間と集まってアイデアをだすという目的が半減してしまうでしょう。積極的に人のアイデアに便乗してしまいましょう。

ブレストの進め方、やり方

ブレストの進め方ややり方は、慣れている人ばかりであれば、いきなり本題に入っても問題ありませんが、ブレストを任された人(ファシリテーター、または司会者)が慣れていなならば、事前にブレストの基本的な流れや進め方をしっかりと抑えておくべきでしょう。ここでは簡単に触れておきますが、以前にブレスト初心者向けに記事を書いたので、詳しく知りたい方はそちらの記事もご覧ください。
ブレスト初心者向け ブレインストーミングのやり方と進め方の技術

ブレスト向きの会議を知る

どんな会議でもブレストができるかというと、当然そうではありません。
ブレストに向いている会議とそうでない会議があります。ブレストを進めるにあたって、まずは、どのような会議でブレストすべきか、理解しておきましょう。
ブレスト向きの会議の代表選手は、アイデア出しでしょう。新商品の企画、新機能の企画、新規チャネルの開拓検討など、これまでの延長線ではないアイデアが求められるときに威力を発揮します。
その一方で、定期報告会や進捗確認会議などでは、情報共有や意思決定が主な議題でるということや、時間に制限があることが多いため、ブレストの出番はありません。

ブレストの始め方

ブレストを始めるに当たって、やるべきことは、今回のブレストのゴールは何かを定義することです。
定義というと堅い感じがしますが、簡単に言うとゴールや目的を共有しようということです。ブレストでどんなアイデアを求めているのか?なぜアイデアが必要なのか?アイデアがでたあとの次のアクションは何か?などを共有してからブレストを開始するのが望ましいです。
また、ファシリテーターは参加メンバーの経験値などから、ブレストのルールを改めて確認するなどして、ブレストを円滑にするめるためのイニシアチブをとりましょう。

盛り上げ方

ブレストの盛り上げ方は、ファシリテーターだけにお任せではいけません。議論メンバー全員で盛り上げる必要があります。ブレストの場では、上下関係があってはいけません。ルール①で示したとおり評価する側がいてはいけないのです。
盛り上げ方としては、ルール④の人のアイデアに便乗することが一番簡単です。連想ゲームのように、次々に自分の引き出しから人のアイデアにくっつけられるものを探して、新しいアイデアを出していきましょう。

終わらせ方

ひととおり盛り上がったら、ブレストを終了させますが、このとき必ずしも結論を出す必要はありません。ブレストのルール①ですね。アイデアを出し終えた直後に、自分のアイデアが誰かのアイデアと比較されたり、批判されたりすると、徒労感ばかりが先行して、次のブレストに参加するのが億劫になってしまいかねません。
ほとんどの場合は、次のアクションを確認するだけで終了して問題ありません。

ブレストのルール=その他留意すべきこと

ブレストのルールと進め方については、これまで述べたとおりですが、個人的な経験から、そのほかに留意すべきルールも思いつくので、簡単に触れておきたいと思います。

人数

ブレストは人数が多すぎてもよくありません。できるだけ全員が発言することを考えると、5名程度が望ましいでしょう。どんなに多くても10名を超えるような会議になってしまうようでは、ブレストを分けて実施するなどの工夫が必要です。

場所

ブレストの場所は、とくに制約はありませんが、アイデアがひらめくのはリラックスしたときだと言われているので、できるだけリラックスできる環境がいいでしょう。

人選

人数だけでなく、だれをブレストに呼ぶのかも留意すべきです。すぐに誰かのことを批判しがちな人や、結論を出したがる人は人選からはずすべきでしょう。
その一方で、多様な意見を求めるためには、幅広い分野から召集する必要もあります。

ツール

付箋、マーカー、ホワイトボードなどのツールもブレストに必要なツールですが、時間帯によってはビールやおやつも最高のツールになることがあります。

アイデアを出した後

アイデアは出した後のアクションがもっとも重要です。事前に出てきたアイデアに対してどのようなアクションをとるべきかの計画を共有しておくことで、混乱をさけることができるはずです。


著者情報

工学系の大学を卒業後、大手通信キャリアでシステム開発、データ分析、マーケティング支援に従事。私費MBA留学し戦略コンサルファームに勤務。その後大手通信メーカーで新規事業立ち上げを10年以上。専門は新規事業立案、イノベーション、マーケティング全般。PEST分析やSWOT分析などのビジネスフレームワークの研修講師も担当。その他スキルに英語、ウェブ開発、動画制作なども。ブログは10サイト以上/ウェブサービスもいくつか開発経験あり。英語はTOEICは955点保持。結構変わった経歴だと思っています。詳しくはプロフィールをどうぞ。

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