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いまさら聞けないAmzonの歴史とイノベーション、ビジネスモデルの変革のおさらい

   

Amazonの歴史とGoogleが起こしたイノベーション

欲しいものがワンクリックで簡単に手に入る便利な現代、インターネット時代の買い物を象徴する企業がAmazon.comです。
世界で最も有名な通販サイトを運営している、そして、とても儲かっている会社として多くの人に認識されていますが、実は組織全体で見ると通販事業はさほど利益を生んでいません。
今Amazonの利益構造を支えている事業は「クラウドサービス」なのです。

ではAmazonの歴史を簡単に振り返りつつ、Amazonの「クラウドサービス」についてご説明していきます。

Amazonの創業とビジネス・コンセプト

創業者のジェフ・ベゾスは元々ヘッジファンドで副社長のポストにいました。
その時の上司から当時急成長していたインターネット分野に関する調査を任されます。

彼は年に数パーセントという大きな伸び率のインターネット分野に大きな興味を抱き、役員のポストを捨て裸一貫で1994年にEコマース事業を始めました。
初めは「Cadabra.com」という呪文のような社名でしたが「Cadaver(死体)」と聞き間違われたことがきっかけで1995年に「Amazon.com」に変更しました。
南米の大河から取った社名を上手くアレンジしたロゴマークから分かるように、ベゾスは「AからZまで」幅広い商品を取りそろえ、またお客様に笑顔を届けられるようにという信念を持ち、まずは書籍の販売からスタートしました。

1997年に上場を果たしますが、2000年初めころまで利益はなかなか安定しません。
Amazonは起業した頃からの理念として『Amazonは地球上で最もお客様を大切にする企業であること』を掲げています。お客様第一の姿勢は上場しても変わることなく、自分たちの利益が薄くなってもサービスの質は落とさない、ということを常に実行してきたのです。

Amazonのイノベーションと事業領域拡大

通販事業におけるサービスとして「お客様の購入履歴を常に保管しておきたい」「できるだけ早く商品を届けたい」「沢山の商品から選べるようにしたい」などがあげられますが、Amazonは利益を削ってでもその仕組みを構築し続けた結果、ある副産物が生まれました。
それが2002年にスタートした「Amazon Web Services (AWS)」です。
大量のデータを保管するストレージと大量の情報をやりとりするためのサーバ、これらの技術を外部に貸し出すサービスを2006年に始めたのです。

同じ頃に「マーケットプレイス」のサービスも開始します。
これも元々は自社で使っていた通販運営サービスを「Amazonで出店したい」という外部からの声に答えてスタートさせたものです。

このころからAmazonの快進撃が始まります。

Amazonの快進撃と、さらなる成長

2005年にAmazonプライム(有料会員)サービスを開始すると2007年にはKindle(電子書籍サービス)、2014年にFire TV、2015年には「アレクサ、○○して」で有名な「Echo Dot」を発表しました。本業のEC事業を拡大させつつ、ネット上でのサービスを拡充させることでAmazonは世界で最も有名な小売企業に成長したのです。

ベゾス氏の先見の明は小売やインターネット事業に留まることはありません。
老舗新聞社・ワシントンポスト社の買収や有人宇宙飛行のための企業の設立、ロボット事業に参入など新たな分野にも挑戦しています。

さて話を少し戻しますが、「AWS」は元々事業展開上持ち合わせた技術が外部のニーズにもマッチしたことから始まったと説明しましたが、現在このサービスを利用しているのは個人や中小企業だけではありません。
世界的規模ではストレージサービスの「DropBox」(2億人以上のユーザーが利用)、ナスダックのような金融機関、日本企業ではNTTドコモや任天堂、日経など大企業がインターネットサービスを行う上での基盤として「AWS」を用いているのです。

「AWS」は使いやすさや利便性といった顧客側のニーズに合っているだけでなく、Amazonにも大きな恩恵を与えています。「AWS」はAmazon全体の売り上げの8%ですが営業利益の52%を占めているのです。

Amazon.comはもはや小売業ではなくIT業界の主要企業として認識しなければならないほど、この「AWS」は世界に無くてはならない「クラウドサービス」なのです。

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