ファシリテーターの定義をまとめてみました

ファシリテーターの定義

いろいろなところでファシリテーターに関する記事を書いていますが、簡単にファシリテーターの定義をまとめておきます。

ファシリテーター(facilitator)という用語が何から来ているかと言うと、英語の facilitate から来ています。facilitateとは、物事を促進するという意味で、facilitatorとは、facilitateを実行する人。つまり促進者を意味する言葉です。

では、何を促進、またはファシリテート(facilitate)するのかと言うと、簡単に言うと「コミュニケーション」です。
具体的にはセミナーや研修、会議などで参加者が活発に意見を交わすことができるようにするなど、会議運営を円滑にすすめ管理します。簡単に言うと司会進行役といういわれ方もします。
会議以外でも、たとえば企業ではプロジェクトチームや組織全体をまとめ、最大の成果を引き出すなど、人と人がかかわる中で、相互のコミュニケーションを円滑にするお役割として注目されています。

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ファシリテーターの歴史

ファシリテーターの歴史は比較的新しく、1940年代後半に米国で用いられ始めた用語と言われています。
wikipediaによると、カール・ロジャーズの1954年の著書“Psychotherapy and personality change”において、グループ・カウンセリングと個人の行動の変化を解説しているのが最初であるとされています。

このロジャースのコンセプトが、その後、70~80年代のイギリスで複合民族文化・教育(多言語・多文化社会の研究および異文化コミュニケーションを学ぶための教育プログラム)へと進歩を遂げますが、このプログラムの進行役がファシリテーターでした。

日本では、概念としては50年代にはすでに存在してはいたものの、応用範囲としては、あくまでもカウンセリング分野に限定されていたらしく、その後、80年代になってから、自然環境問題や経済摩擦等といった国際問題、国内における男女共同参画といった社会課題の分野でファシリテーターの役割が改めて注目されました。
実は、現在のようなビジネスや産業分野でのファシリテーターの役割は、1990年代以降にになってからの話なのです。
このような歴史や文脈から考えると、ファシリテーターはビジネス面だけでなく、教育や学習、問題解決に向けた議論を促進する役割をもった人たちのことを指すともいえるでしょう。

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ファシリテーターの定義まとめ

これまで述べてきたとおり、ファシリテーターとは、主に会議、研修、セミナー、教育等を司会・進行する技術であるファシリテーションを実施することで、円滑なコミュニケーションを実現する専門的な人材のことを指します。

したがって、ファシリテーター自身は、議論のいずれかの側に肩入れしたり、結論を示したり、合意を形成するなどの行為は行わず、あくまで中立的な立場から活動の支援を行います。
より具体的には、ブレストなどの場の設定や準備から当日の会議の進行などは担当しつつも、会議中に自分のアイデアを披露したり、自ら課題設定し、仮説の立案および意思決定といった行為をとることはしません。
こういった中立的な立場に立つことによって、利害関係から遮断された客観的な第三者の視点から適切な議論のコントロールを行い、議論に参加しているメンバーが自ら、自立的に参加できると言われています。
会議のオーナーや議長と違い、決定権を持たないのが特徴なのです。

ちなみに、ファシリテーターとは何かについて過去にくわしくまとめているので、知りたい方は下の記事をご覧ください。
ファシリテーター とは何か?ファシリテーターの用語の意味からファシリテーターの価値まで

著者情報

工学系の大学を卒業後、大手通信キャリアでシステム開発、データ分析、マーケティング支援に従事。私費MBA留学し戦略コンサルファームに勤務。その後大手通信メーカーで新規事業立ち上げを10年以上。専門は新規事業立案、イノベーション、マーケティング全般。PEST分析やSWOT分析などのビジネスフレームワークの研修講師も担当。その他スキルに英語、ウェブ開発、動画制作なども。ブログは10サイト以上/ウェブサービスもいくつか開発経験あり。英語はTOEICは955点保持。結構変わった経歴だと思っています。詳しくはプロフィールをどうぞ。

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