ファシリテーションの起源と歩み
ファシリテーションの発祥地はアメリカで、もともとは学校教育や市民活動の場で用いられてきました。
知識の幅や社会的立場が異なる人たちが集まって議論を交わすにあたり、ファシリテーションは重要な役割を担っていましたが、様々な価値観を持つ人が集い、新たな価値を生み出していくにつれて、ビジネスシーンでもよく使われるようになっていきます。
その効用が次第に認められて、ファシリテーションの技術は新しいビジネスの創造に大きく貢献するようになってきたのです。
そして1990年代後半にファシリテーションは日本でも用いられるようになり始め、日本ファシリテーション協会が発足し、ファシリテーションの定義をまとめ普及に努めているのです。
ファシリテーションを使用するシーンとは?
ファシリテーションの意味は「促進する、容易にする」ということであり、定めた目標に到達する過程を促進する、容易にする技術です。つまり、ファシリテーションは目標を設定し、その目標に向かって活動を行うすべてに汎用できる技術なのです。
そのためビジネスや教育といったシーンや、タスク・マネジメント、会議、プロジェクトといったシチュエーションを問わず幅広く使用できます。
ただし、定めた目標やシーン、シチュエーションに合わせて最適なファシリテーションのスタイルがありますので、状況に応じてファシリテーションの運用の仕方を調整する必要はあります。
一般的にはビジネスシーンで会議を実施する際に用いられることが非常に多いため、現在では、ファシリテーションの運用についてビジネス会議の場を想定して説明した資料が大半です。
ファシリテーションの本質を理解する
また、ファシリテーションは設定した目標に向かって効果を発揮するもの出なくてはなりません。
会議の場でファシリテーションを機能させる役割を持つ人をファシリテーターと言いますが、よく、司会者のことをファシリテーターと勘違いしてしまうことがあります。
実際、ファシリテーターはその性質上、司会進行を務めることになるでしょう。しかし、目標を意識しながら意見を引き出していくようにファシリテーションをしっかり運用していく司会進行でなければそれは単なる司会者にすぎません。ファシリテーションは明確にその手段を認識し、正しく運用することで効果を発揮するのです。
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プロジェクトを成功に導く会議ファシリテーション
プロジェクトが大掛かりであるほど、プロジェクト中の会議や意思決定の場面は増えていきます。一つ一つの会議や意思決定がプロジェクトの成否に影響します。
時間だけを費やして成果を得られない会議が続けばプロジェクトの期間は計画よりも伸びてしまい、コストも増加するでしょう。
ファシリテーションをうまく活用し、会議や議論、意思決定を効率化できればそれはプロジェクトの成功に大きく貢献します。それは会社に利益をもたらすことはもちろん、会社の質を高め、強みと言える部分にもなり得ます。ファシリテーションをうまく活用することが大きな利益を獲得する要素となるのです。
著者情報
工学系の大学を卒業後、大手通信キャリアでシステム開発、データ分析、マーケティング支援に従事。私費MBA留学し戦略コンサルファームに勤務。その後大手通信メーカーで新規事業立ち上げを10年以上。専門は新規事業立案、イノベーション、マーケティング全般。PEST分析やSWOT分析などのビジネスフレームワークの研修講師も担当。その他スキルに英語、ウェブ開発、動画制作なども。ブログは10サイト以上/ウェブサービスもいくつか開発経験あり。英語はTOEICは955点保持。結構変わった経歴だと思っています。詳しくはプロフィールをどうぞ。