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ケーススタディをやる意味や進め方。本当に知っていますか?

      2017/11/07

ケーススタディって意味あるの?

みなさんケーススタディやってますか?もしかしたら、「ケーススタディなんてやっても意味ないじゃん」って思っている人もいるかも知れません。
私はMBA留学時代に無理やりケーススタディを詰め込まされたり、コンサル時代にもたくさんの事例に触れたり、ビジネス関連の書籍や論文も読んでいるのでそれなりにやったほうだと思いますが、確かにいろいろ失敗ばっかりしていると、まだまだ修行が足りないなぁなんて思ってしまったりもします。

それでも、わたしはケーススタディはやればやるほど実力がつくと考えていますが、みなさんはいかがでしょうか?
今回は、ケーススタディをやる意味やケーススタディの価値、そしてケーススタディの進め方について述べたいと思います。

ケーススタディの定義

そもそもケーススタディって何か?がわからないと、ケーススタディをやる意味だってわかりませんよね。
なんとなくわかっているだけかもしれないので、ここでおさらいしておきましょう。
ケーススタディとは、簡単に言うと「事例研究」です。
なので、事例を取り扱った研究であれば、すべてケーススタディに当たります。もっとも代表的な分野はビジネス関連ですが、ビジネス以外でも、医療業界や法曹界、教育関連でも幅広くつかわれているんですよ。

では、どういったときに有益なのかというと、ひとつの同じような事象が繰り返されるのではなく、問題や課題が起こる状況などが多岐にわたっていたり、同じ状況でも対応する人や組織によって、課題解決の方法が変わってくるようなときです。このような状況では、ひとつの解決方法では、すべての問題を画一的に解決することができません。したがって、様々なシチュエーションを擬似的に体験することで、一般論として解決策を身につけようとしているんです。
ちなみに、後述しますが、こういったケーススタディによって一般法則を研究する手法をケースメソッドと言います。

ケーススタディをやる意味いろいろ

ケーススタディをやっていると、いろいろないいことがあります。簡単にいうと、大きく「リスクを回避できるようになる」、「新しいアアイデアがでてくるようになる」、「時間を短縮できるようになる」、そして「慣れる」の4つがあると思います。

ケーススタディをやってリスクを回避する

ケーススタディのいちばんわかりやすい効果として「リスクの回避」があります。
これは、過去に起こった出来事の原因と結果を研究することで、または研究した結果を学ぶことで、今後起こりうるリスクを予見できるようになるからです。過去の賢人の知見やノウハウを共有することで疑似体験できるということですね。
ケーススタディによって、同じ失敗をしない工夫をとったり、問題が発生したときのために前もって準備することができるようにいなるはずです。

ケーススタディから新しいアイデアを創出する

イノベーションは何かと何かの組み合わせだといわれていいます。まったく新しいと思われるアイデアでも、すでにある何かを組み合わせただけなのですね。つまり、新しいアイデアが世の中にインパクトを与えることができるかどうかは、既存のアイデアの組み合わせ方次第だともいえるかも知れません。
そんなときケーススタディを大量に蓄積することで、組み合わせられる要素を大量に仕入れることができるはずです。

ケーススタディで時間を短縮する

ケーススタディをやることで、ある程度法則化された方法論を学ぶこともできます。つまり、定石をふむことで、不必要なアクションを起こさなくて良くなり、成功までの時間を短縮したりできるということですね。実体験を繰り返して時間をかけながら、知見やノウハウを仕入れることも重要ですが、できることなら不必要なことや既に明らかになっていることには時間をかけたくないものですよね。ケーススタディはそういった貴重な時間を節約することにも役立つのです。

ケーススタディでビジネスに慣れる

数多くの同じような問題を扱うことで、メンタルが鍛えられます。疑似体験が「慣れ」を生むということですね。これはケーススタディに限った話ではないはずです。OJTなどは、まさに先輩の行動をみて実際に働きながら、会社のルールや社会人としてのあり方を学ぶのですから、これもひとつの疑似体験といえるかも知れません。経験したことがあれば、落ち着いて対処できるものです。なんの経験もせずに、いきなり本番に飛び込むのと、疑似体験をして本番に挑むのとでは大違いです。
ビジネスのケーススタディは、事例集としてアマゾンでも売っているので、比較的手にしやすいと思います。ハーバードビジネススクールは、けっこうケーススタディの収集と出版をやっていて、質も高く豊富なのでお勧めです。以下はそのハーバードの日本企業研究のケーススタディです。

ケーススタディの実際の活用例

近年のビジネススクールではケーススタディまたは、ケースメソッドが盛んです。もともとケースメソッドと呼ばれる指導方法は、ロースクールで行われていました。過去の判例をもとにしたロースクールの学習方法を経営学に取り込んだのがハーバード・ビジネス・スクールでした。経営課題の実例や実際に起こりやすい状況を想定した問題を示すことで、どうやって解決すべきか訓練する方法は、ロースクールの指導方法と同じだと考えたわけです。

ビジネススクールはマネジメントを育成するという目的があるので、意思決定を問うケーススタディが中心です。たとえば、既存事業の赤字の解消やコンフリクトを扱うケーススタディや、新規事業への投資やアライアンスの判断などのケーススタディもあります。
意思決定を鍛えるため、実際の状況に合わせて、少ない情報でいかに意思決定するかが試されます。瞬時の判断が求められる現代のビジネスでも、適切に決断できるように訓練しようとしたのが、ケースメソッドの目的なのです。以下は、そんなケースメソッドの学習法に焦点をあてた書籍です。

ケーススタディの進め方

ケーススタディは人事部や事業部が教育目的で事例を収集して行う場合もありますが、もちろん個人で行うこともできます。私は、会社の研修やセミナーでケーススタディを受けることよりも、自分でケースを集めて自分なりの解釈で身につけることをおすすめします。といっても何も難しいことはありません。ケースを集めて詰め込んで、解釈して、アウトプットするだけです。
ここでは、独自にケーススタディをやる場合の進め方を説明します。

ケーススタディに使えそうなケースをあつめる

ケーススタディをするには、まずはケースを集めなければなりません。いろいろな方法があると思いますが、ここでは代表的なケースを集める手段を書いておきます。

  • ネットで調べる
  • 関連する本を読む
  • 学術論文を読む
  • ビジネススクールに通う
  • インタビューする
  • セミナーに出る
  • 新聞の切り抜きを集める

ケースを集める方法はいろいろありますが、とにかくたくさんの本を読むことが、いちばん有効だと思います。
ネットで検索しても、超具体的なケースや有名な会社の事例でもない限り、まとまっていないものです。
私は経営戦略や新規事業のケーススタディを集めていますが、ケーススタディをまとめたものもあるので結局本を読むのがいちばん手っ取り早いと思います。
学術論文にあたる方法も結構いいです。学術論文にはネットで調べてもわからないことや、書店で購入できないような内容についても、深く研究されている文献があるので参考になることもしばしばあります。国会図書館にいったりして調べてみるのもひとつの方法ですよ。

ケースをまとめる

集めたケースを読むだけでなく、自分の実力に結びつかないと意味がありません。つまり、ケースを読んで疑似体験したことを、今後活用できるようにしないといけないのです。そのためには、ケースを理解したうえで、いつでも引き出せるようにしておかなければなりません。引き出せるようにするには、ケースをなんらかの基準で分類し整理するということですね。

まとめ方としては、フレームワークにまとめる方法があります。5フォース、3C、ビジネスモデルキャンパスなどの、世の中でひろく知られているフレームワークをつかってまとめる方法は、ほかの人とも共有しやすいので、良い方法です。このとき戦略論が参考になると思います。

また、独自の項目でまとめる方法もあります。たとえば、ケースの中での出来事を時間に沿ってまとめてみたり、状況の変化によって起こったアクションとその結果などの因果関係でまとめてみるなどあるでしょう。おすすめなのは、自分でフレームワークを作って、そこに当てはめていくということです。ケースの文脈を理解しないとできないはずですし、独自の解釈が生まれることもありますよ。

ケーススタディとしてアウトプットする

人に説明できるようになったらケースは咀嚼できたはずです。また、とにかく沢山詰め込むことで、ケースが醸成されていつの間にか良いアイデアが思いつけるようになるでしょう。

自分に実力が付いてきたかどうかを判断するには、会議の場でケーススタディで得られた知識をもとに新たな解釈ができる場合は、積極的に発言することです。批判をうけて再反論できるようになってくれば力が付いた証ですし、他にも、独自のフレームワークにまとめた内容をもとに研修資料をつくることだってできるようになっているはずです。
そうなってくれば、若手教育にも最適な資料をかんたんに作ることができるようになってきます。

もちろん、いまの仕事に役立てたることもできると思いますが、それ以上に、たとえば自分がやりたいことを新規事業として企画するなど、実際に自分でやってみることがいちばんのアウトプットかもしれません。
ケーススタディでいろいろな成功例を見ていると、自分でもやってみたくなるはずものね。

こちらはケーススタディの研究方法を解説した書籍です。業務をこなしながらケースを収集するのは、骨が折れますが、ケースの
集め方から、まとめ方まで親切に書かれています。

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