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頭の良い人がやっている!先読み力の鍛え方

      2017/03/28

ビジネスでライバル企業に勝つためには優れた戦略が必要ですが、戦略を立てるときにいちばん重要なことは、ライバル企業や市場の動きを予見することです。
とくに新規事業の立ち上げは、ライバル企業の反応や市場の反響などを予測する力がないと、たちまちのうちにレッド・オーシャンに突っ込むことになってしまうので、正確に先を読む力がもっとももとめられるのは納得ですよね。

ただ、先を読む力は、トレンドを追いかけたり、ぼんやりと今起こっていることを他人事のように眺めているようでは絶対に身につきません。
もしかして「先読みって、将棋とかチェスとかと同じように、頭が良い人だけしかできないんじゃないの?」そう考えているかもしれませんが、そんなことありませんよ。
ライバルや顧客の行動を予測する方法はいくつかあります。また、訓練しだいで身につけられる能力です。

あなたも、訓練して先読み力を身につけませんか?

1. 論理的に考えて、予測する

風が吹けば桶屋が儲かる式の予測方法です。将来のなりたい姿やあるべき姿を想像して、その姿にたどり着けるためのプロセスをストーリーだてて考える手法です。このとき、プロセスごとに論理的な関係性を重視して、シナリオとして考えることを「シナリオ・プランニング」といいます。これは、かつて石油ショックのときに、ロイヤルダッチシェルが活用して危機を切り抜けたことで、有名になった手法ですね。

当然、理想ばかりを追いすぎて具体的なプロセスをないがしろにしていてはシナリオは描けませんし、それぞれのプロセスの関連性が貧弱だと、矛盾がでてきて説得性にかけることになります。これらをストーリー立てて説得力のあるシナリオに作成することができれば、論理的に予測することができるようになるでしょう。
『ストーリーとしての戦略思考』は、このようなコンセプトで成功企業を分析した書籍ですね。

もちろん、相手が人間なので完璧に予測することはできませんが、「こうなればいいな・・・」と「でも、そううまく行くかな?」を、批判的に繰り返し考えることで、相手の出方をいくつかのパターンに予測することができるようになります。
その中で、もっとも起こりそうなパターンやおこりそうにないパターンの対処方法を検討することで、予想外の展開になるリスクを抑えることができるはずです。

理想像をいろいろ考えたり、ライバル企業が真似できない状況を考えるのが好きという生まれつきの戦略肌の人にとっては、この手法が一番お勧めです。

2. 人間の行動から、予測する

人間は合理的な判断をしようとして、非合理的な判断をしてしまう生き物です。
また、過去の成功体験や組織のしがらみに縛られたり、業界の常識を動かすことができない前提条件だと思い込んでしまったり、もう取り戻すことのできない過去の投資を「もったいない」と感じてしまったりしてしまう生き物なのです。
実は、これらの人間くさい行動は、優良企業が失敗してしまう原因なのです。

心理学や行動経済学を学ぶと、いろいろな視点でさまざまな示唆が得られます。
とくに消費者の行動については、学ぶことが山のようにあります。たとえば、商品のラインナップは多いほうがいいと思い勝ちですが、実は選択肢が多すぎると逆に決められない「決定回避の法則」があることがわかっていたり、飛行機事故のニュースを聞いた後には飛行機での旅行を避けようとしてしまう「利用可能性ヒューリスティク」などが知られています。


そんな人間の失敗しがちな行動をあらかじめ知っておくことで、ライバル企業の行動を予測したり、まだ発見されていない市場ニーズを見つけることができるようになったりします。

3. 経験を積みながら、予測する

先読みといっても、遠い将来を予測するのではなく、近い将来を予測しながら漸進的に予測する方法だってあります。新規事業でもなんでも新しいことは、とにかくやってみないとわからないことだらけなのだから、ある程度は漠然とでもいいから当たりをつけて試してみることが重要だという考え方です。試行錯誤を繰り返して、仮説の立案と検証を何度もまわして、答えを探すやり方です。

この方法は、現実的なアプローチを繰り返していきながら、小さいことを積み重ねて結果的にあるべき姿を実現しようという、実践的な先読みの方法なので、今目の前のアイデアの結果だけを先読みしているように思われるかもしれません。しかし、実は、それ以上に大きな効果があるのです。
つまり、新しいことを試した経験を積むこと自体が、次の新しいチャレンジの先読み力を鍛えてくれているのです。

日々の訓練が将来の成果を導いてくれるのは、学生時代の勉強やスポーツだけではありません。
常日頃のチャレンジの積み重ねとフィードバックからの学習が、先読み力を鍛えてくれるのです。


先読みを意識しなくても自然に先読み力を鍛えてくれる、低コストの方法ですね。でも日常業務に流されてばかりでは、先読み力は鍛えられません。この方法では、常に一歩先を読みながら反省しつつ訓練しないと先読み力は身につかないので注意が必要です。

4. 他の人の経験から、予測する

経験を積みながら予測する方法が自力本願だとすれば、他の人の経験から予測する他力本願だってあるはずです。
この方法では、まず、ケーススタディをたくさんやって、頭の中に過去の成功例や失敗例を積み込みます。そして、自分のおかれている状況を、いくつかの事例に当てはめて考えてみて、ライバル企業の出方や市場に普及する流れを予測します。

予測できるようになるには、大量のケーススタディの詰め込みが必要ですが、それだけではあまり意味がありません。このままだと、ただの物知りに終わってしまうだけです。大切なのは、大量に仕入れたケーススタディを咀嚼して、自分のものにすることです。たとえば、ケースを独自のフレームワークに落とし込んで、新規事業の成功の法則を自分で考え出してみたりしておくことが重要です。

この方法でのいちばんのメリットは、一度大量の事例を叩き込んで自分のものにしておけば、あとは自然とアイデアが発酵されて先読みができるようになってくることです。つまり、シナリオ・プランニングのように論理的に組み立てる作業がなく、一足飛びにシナリオが予測でき、論理的な展開は数多くの事例から後付けすることができるようになれることです。
これはすばらしい能力です。
優秀な経営コンサルタントや戦略コンサルタントは、課題を聞いただけで数多くの発想がでてくるのは、実はこのようなケースや理論を頭に叩き込んでいるからなのです。
したがって便利な能力である分、自助努力も必要な方法だともいえます。
他力本願って言いましたけど、結局自助努力が必要ですよね。

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