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組織的なイノベーションを阻害する典型的な上司の7つのクセ

      2016/02/05

「イノベーションを興したいのに、なかなかメンバーから面白いアイデアが出てこないなぁ・・・。」
そんなこと考えていませんか?
そんななんでも部下のせいにする前に、一旦自分の上司として資質を疑ってみてはいかがでしょうか?

今回は、「組織的なイノベーションを阻害する典型的な上司の7つのクセ」と題して、これまで私が経験してきた(自分の反省も含めて)、イノベーションを阻害してしまう典型的な上司のクセを述べてみたいと思います。

1. アイデアを批判するクセ

もっともアイデアが出にくい状況とは、どんな状況だと思いますか?
それは、どんなにがんばってアイデアを出しても、すぐに批判される状況です。このような状況が繰り返し行われると、会議は重たい空気に包まれて、誰もが萎縮してしまい、リスクをとってアイデアを出そうとはしなくなります。
その結果、画期的な、常識を覆すようなアイデアは出てこなくなり、上司が気に入りそうな予定調和的なアイデアばかりでてくるようになるのです。
本気でイノベーションを興したいと思っているのであれば、メンバーからアイデアが出てきやすい状況を、上司自ら作り上げる努力が必要です。
論理的思考ばかり重視したり、批判することが自分の仕事だと思っているような、視野狭窄の上司の下ではイノベーションは起きないのです。

2. 既存の事業担当者に革新的なアイデアを求めるクセ

そもそも、既存の事業を担当しているメンバーに革新的なアイデアを求めること自体が、間違っていることがあります。
既存の事業を成功させようとすると、どうしても、現時点でのニーズを中心に考えがちになり、発想の飛躍や転換ができなことが多いものです。
また、現在付き合っている顧客やパートナなどの取引関係や実績評価を重視してしまうあまり、新しいアイデアの創出は空いた時間をつかって片手間でやろうとしてしまうなど、非効率になってしまいがちです。
本気でイノベーションを興したいと思っているのなら、既存の事業担当者を思い切って担当からはずして、新規事業やイノベーションを専任担当させるくらいの度量の大きさが、上司には必要なのです。

3. アイデアの創造やイノベーションに効率を求めるクセ

3Mのポストイットは、接着剤の失敗作から生まれたイノベーションやセレンディピティ(偶然性)の事例として大変有名ですが、失敗作の発見からポストイットのアイデアがひらめくまでに5年以上の年月がかかっていることはあまり知られていません。
もしアイデアの創造やイノベーションに効率を求めていては、ポストイットはこの世に存在していなかったはずです。
このようにアイデアが形になるには、時として膨大な時間がかかるものです。
懐の小さい上司の下では、イノベーションは生まれないのです。

4. ハードワークを求めるクセ

ジェームス・ヤングの『アイデアの作り方』にもあるように、頭をフル回転させた後には、アイデアが孵化するまでにしばらく放置する時間が必要です。つねにハードワークばかり求めていては、アイデアが生まれるために必要な「孵化させる時間」奪ってしまうことになります。
ハードワークから生まれるものは確かにありますし、重要ですが、イノベーションに限ってはハードワークが必ずしも貢献できるとは限りませんし、むしろアイデア創出を阻害するほうが多いのです。
自らハードワークで成績を伸ばしてきた上司にとっては、イノベーションはとっても不謹慎にみえるかもしれません。しかし
ハードワークを重視しすぎる上司の下では、イノベーションは生まれないのです。

5. 計画どおり進んでいることが気になるクセ

残念ながら、新しいアイデアが生まれる時や、場所、人は予見できません。また、イノベーションは、ときとして寄り道から生まれるものであって、管理できないものです。
予見できず、管理もできないものを計画し、進捗を把握するのはそもそも不可能なのです。
また、あらかじめ計画していなかったようなアイデアが生まれたときに、上司が強引に当初の計画に引き戻してしまっては、せっかく生まれたアイデアを生かすことができなくなってしまいます。このような場合は、思い切って新しく生まれたアイデアからイノベーションがおきるように柔軟に軌道変更・計画変更できる能力が必要です。
あまりにも計画通りにすすんでいるかが気になってしまうようでは、メンバーのモチベーションを著しく下げ、悪循環に陥ってしまうでしょう。
道からそれることを批判する上司の下では、イノベーションは生まれないのです。

6. イノベーションにすぐに結果を求めるクセ

新規事業がうまく行かなくなってしまう理由に、既存の事業と同じ評価軸を用いようとすることがありますが、これは組織的なイノベーションを阻害する要因でもあります。
既存事業の場合は、すでに商品、販売、販売促進、ロジスティクスなどのビジネスモデルが確立されているので、新しくビジネスモデルを構築しようしている新規事業やイノベーションを、同じ評価軸で比べてしまうのはナンセンスです。
もし同じ評価軸で比較されてしまうと、すべてのイノベーションや新規事業は短期間で消滅してしまうでしょう。
既存事業だって、かつては立ち上がるまでにはそれなりの時間が必要だったはずです。
イノベーションを成功させるためには、既存事業が立ち上がるまでにかかった時間を振り返れるだけの、知的な余裕が上司には必要なのです。

7. 失敗した人や失敗しそうな人を評価しなかったり無視するクセ

幸運にも新しいアイデアを生み出して、事業化できたとしても、成功する確率は大変低いものですが、もし、新規事業に失敗した人を責めたり、本人の努力を無視してしまうとその後に最悪な事態になってしまいます。
失敗したことをもっとも自覚し、落胆しているのは本人ですので、自己嫌悪によるモチベーションの低下が懸念されるでしょう。そこに追い討ちをかけるような叱責や無視は、本人をさらに追い込むことになり、せっかくの貴重な経験が次に生かせなくなってしまいます。
また、もっと重要なのは、組織全体に与える影響です。まわりは、上司が失敗したメンバーをどう評価するかを見ています。なぜならば、評価のしかたによって、新しい分野に挑戦する意欲が変わってくるからです。
誰だって、失敗しても高く評価される包容力の大きい上司のもとでは、積極的に競い合って新しいアイデアを生み出そうとするはずです。

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