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ブレスト初心者向け ブレインストーミングのやり方と進め方の技術

      2016/02/10

一回あたりのブレインストーミングの費用を考えたことはありますか?

ブレインストーミングに限らず、会議や打ち合わせやミーティングでも同じですが、人が集まって話し合いをするのには費用がかかっています。
毎日を忙しく働いているといつのまにか惰性が生まれてしまって、なかなか自覚しにくいものですが、実は会議には膨大な費用がかかっているのです。

人件費は、多くの企業ではコストの中でももっとも発生する比重が高い費用で、しかも毎月かならず発生する費用です。
それにもかかわらず、活動に対する効果がなかなか見えにくい費用でもあるので、費用対効果をあげるのが難しい費用でもあります。

たとえば年収600万円の社員であれば、1時間当たりの人件費は社会保障費や販売管理費などの費用を含めると約5,000円もかかります。(1年間250日営業日、8時間勤務で計算)
2時間の定例報告会議に5名参加で、5万円。それが毎週あると月に20~25万円です。
そのほかにも、週に2回ほど同じ人数の打ち合わせがあったら、会議にかかっている費用は合計で月々60万円~75万円になってしまいます。

そんなにかかっているのであれば、一回の会議には何らかの「アウトプット」もしくは「気づき」、「次のアクションへの示唆」が欲しいものですね。
今回は、会議の生産性を高めるためにも、ブレインストーミングで生産性を高めることができる議論はどんなテーマなのか?ブレインストーミングをスムーズに進めるためには何を準備すべきか?基本的な進め方は何か?などを解説してみます。

ブレインストーミングで議論できるテーマは何?

ブレインストーミングに向いている議論のテーマは、たくさんの意見が必要なテーマや、大勢の人の知見が大量に必要なテーマです。
逆に言えば、メールや電話で担当者同士が話し合ってすむようなことや、時間をかければ答えがひとつに収斂するようなテーマは向いていません。
つまり、ひとりで考えていたら広がりがなく、抜け漏れも多くなってしまうようなテーマを、大勢でやっつけてしまおう!というテーマが向いているのです。

ブレインストーミングに向いているテーマ

アイデア出し
ブレインストーミングがいちばん向いているテーマは、「アイデア出し」です。
商品開発、営業施策、新サービスや新規事業のアイデアなど、いままでにはなかった(自分たちにとって)新しい取り組みを考えるときに向いています。
新しい発想には、どんなに必死で考えても抜けや漏れがあるものです。
それを防ぐには、できるだけ多くのアイデアを出すことしかありません。
また、新しい発想は、いくつかのアイデアの融合からひらめくことがあります。
まったく違った経験をしてきた人との相互作用のなかでアイデアが生まれるのです。

問題解決の検討会
他には、案件対応、生産効率化、業務改善、CS向上など、すでになんらかの課題や問題が表にでてきていて、その問題を解決するための方策を考えるときにも向いています。
解決すべき課題が明確になっている場合は、何をすべきかが具体的で直線的にわかりやすい反面、必要な時間やコスト、得られる利益などが十分かどうかといった新たな課題が生まれるものです。
課題の解決を行うべく、専門家や担当者の意見を集めてあるべき姿を目指すには、ブレインストーミングが最適です。

ブレインストーミングに向かないテーマ

会議にかかるコストを意識した場合、ブレインストーミングが向かいない場合も当然あります。

定例報告会議
営業の売上進捗会議のように、複数の発表者に発表時間が割り当てられる会議には向きません。
一人当りの発表時間内に、決められて目的のために決められてフォーマットで発表する場合は、議論の自由度が小さいはずです。
このような会議では、これまでの活動の内容を結果にいたった経緯と、今後の計画を簡潔に報告することが求められるので、アイデア出しなどといったブレインストーミングの出番はありません。

承認会議、意思決定会議
議論をするための会議ではなく、アイデアの承認をもらうための会議で議論をすることは不向きです。
前もって考えておけといわれて心象が悪くなるだけです。
こういった会議では、意思決定者の指摘事項を次回の会議までの宿題として持ち帰るほうがいい場合が多いです。

どちらともいえないテーマ

ブレインストーミングに向いている側面もあれば、向いていない側面もあるテーマもあります。
たとえば、マーケティング情報収集を目的とした市場調査などがそれです。
顧客ニーズの変化を知るためにお客さまに直接電話調査などをする場合は、アイデアをもらうことよりも、事前に考えたヒアリング項目に沿って聞いたほうがいいはずです。
しかし、より消費者よりの商品であれば、フォーカスグループでお客様から直接アイデアをもらうことも有効な場合もありますし、営業の現場で起こっているライバル会社との競争要因を調査する場合は、営業からアイデアをもらったほうがいいかも知れません。
このように、マーケティング調査を行う場合は、ブレインストーミングができそうな場合と、そうでない場合がケースバイケースで違うことがあります。

ブレインストーミングの基本的な流れ

いきなりアイデア出しでもいいのですが、それではアイデアが飛躍したときにメンバーが追いつけないで、置いていかれてしまうことがあります。
そうすると、議論がかみ合わなかったり、アイデアを思い至った背景を説明するために後戻りしたりして、議論が流れなくなります。

そんな状況を避けるためには、基本的には以下のような流れで整理しながらブレインストーミングを行うとメンバーが歩度をあわせることができるはずです。

現状認識

現在おかれている状況を、できるだけ数値などのファクトで示します。
顧客からクレームが来ているのか?現行モデルの売れ行きがどの程度悪いのか?シェアが何%落ちたのか?といった具合です。

原因

現状にいたった理由を述べます。あくまでも仮説ベースでいいので、自分が考えている原因を述べましょう。
できれば、ここまでをブレインストーミングの冒頭5分程度で簡潔に述べましょう。

解決策(アイデア)

ブレインストーミングの本丸です。もしアイデアが出なそうであれば、自らたたき台となるようなアイデアを出しましょう。
この段階では、できるだけ活発な意見が飛び交うようにコントロールします。

次のアクションの決定

でてきたアイデアをもとに、次のアクションをどうするかを決めて終了です。
自分のアクションプランだけはしっかり述べるようにしましょう。

ブレインストーミングの始め方

では、ここからは具体的なブレインストーミングの進め方です。
参加メンバーにブレインストーミングを始める旨を述べたら、まずは基本情報の確認と今回のブレインストーミングの目的を共有します。

今日のブレインストーミングのテーマは?

まずは、今回メンバーに集まってもらった理由、そしてブレインストーミングのテーマを説明します。
このとき、事前に資料を見ていないメンバーや、あまり背景や経緯を熟知していないメンバーがいるようなら、時間を割いて丁寧に説明する必要があります。
もし、この背景説明に時間がかかることがわかっているようであれば、あらかじめ個別に概要説明だけでも説明しておくことをお勧めします。
ブレインストーミングではあくまでも、多くのアイデアを出すことに集中すべきだからです。

アイデア出し?問題解決?

次に、今回メンバーに集まってもらった理由、そしてブレインストーミングの目的を説明します。
ある新商品のアイデアをいただきたいのか、ある案件の受注に向けた仕様の検討のための課題解決をしたいのか、を簡潔に述べます。

アイデア出しの場合であれば、この段階で現状認識を話しましょう。
なぜ新商品の開発が必要なのか?市場シェアが落ちているのか?現行モデルの売れ行きがどうなのか?市場調査の結果がどうなのか?といった現状認識をメンバー間で共有しましょう。
もし課題解決型であれば、この段階で現状認識と原因まで話してしまいましょう。原因は仮説ベースでいいと思います。
業務効率がいいのか悪いのか、その原因は何だと思っているのか?といった感じです。

そういった情報をこの段階で共有することで、議論に入る前にメンバーに自分の意見やアイデアを再認識してもらうことができます。

今日のゴールは?

最後に今日のブレインストーミングのゴールを提案します。
たとえば、まずは情報共有とアイデアの発散が目的なのであれば、アイデアを50本出すのがゴールかもしれません。
差し迫った案件対応であれば、この場で結論を出すことかもしれません。

この場がいつまで続くのか?どうすれば終わりになるのか?といったことは参加するメンバーの立場になると気になってしまうものです。
だから最初にゴールを決めておくことが重要です。
そのためにも、ブレインストーミングを呼ぶメンバーを考えているうちから、あらかじめゴールのイメージを準備するようにしておきましょう。
それが、議論がだらだらならないためのコツです。

必要に応じて、ルールを説明

ブレインストーミングにはいくつかのルールがあります。
もしそのルールを厳格に適用したい、すべきだと感じているのであれば、ルールを明言すべきです。
また、ブレインストーミングに慣れていない人がいるようならば、簡単に説明したほうが親切でしょう。
とくに、誰かのアイデアは批判・否定することは、ついつい忘れがちなルールです。
その一方で、どこまで厳格に適用すべきかも悩ましいところです。
そのあたりを考慮にいれて、必要であればルールを説明するかどうか考えましょう。

アイデアを出してもらうための切り出し方

ブレインストーミングに参加するメンバーが、ある程度、おかれている状況や問題意識を共有できている場合であれば、会議が始まったとたんにアイデアが噴出することもあるかもしれませんが、そうでない場合は、テーマとゴールを説明して「さあ、アイデアを出してください」といっても、なかなか発言は出にくいものです。

そんなときには、ブレインストーミングにメンバーを召集した「あなた」が、ある程度たたき台となるようなアイデアをひとつ提示して、そこから議論を活発化させていったほうがいい場合があります。
ひとつのたたき台があると、そこから話を広げやすくなるし、最初のアイデアを出さないといけない緊張感からも開放されるので、その後はスムーズに議論に移りやすくなるものです。
注意すべきなのは、あなたが提示したアイデアに対して、メンバーからいろいろな質問が「あなた」に対して向けられるので、そんなときには自分で答えるのではなくメンバーに代わりに答えてもらえるように促して見ます。
このようなファシリテーションができれば、自然とメンバーが参加でき議論が活発になっていくはずです。

ブレインストーミングの終わり方

ブレインストーミングの終わり方は、テーマや目的によっても異なります。
アイデアを多く出すことが目的であれば、発散して終了でもかまわないかもしれません。
もちろん理想は、メンバーの全員が何らかの次のアクションを決めて確認できればベストですが、参加メンバーはこの場でかならずしも何かの答えを出す必要はないと思います。
メンバーの頭の片隅にでも、議論した内容が刷り込まれていれば、それが種となっていつの間にか新しいアイデアを思いついたりするものです。
しかし、案件対応であれば、出てきたアイデアを評価して最適なアイデアを選ぶといった結論を出す必要があるでしょう。
このように、テーマと目的によって終わり方は様々です。

ただ、主催者であるあなたは、メンバーから得られたアイデアを基に、次のアクションにどうつなげるかをしっかり明言しておきましょう。
いつまでに、検討した結果を、どうやって共有するのか、次回のブレインストーミングは開催するつもりなのかどうか、といったことを伝えて協力してもらったことを感謝して終わるようにしましょう。

たとえば、いただいたアイデアを資料にまとめて送るのでメールベースで議論を続けるのか、ここで得られたアイデアをもとに次回までにたたき台を作るのか、開発担当者とプロトタイプを作るのか、市場調査の段階に移るのか、といった「あなた」の次のアクションを発表してブレインストーミングを終わるようにします。

おわりに

以上がブレインストーミングの進め方です。
初心者向けに書いたので、ずいぶん端折ってかいています。
ブレインストーミングの基本的なルールや、メリットとデメリットについては別の記事に書いていますので、ぜひ読んでみてくださいね。

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