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あなたも「社内起業」してみませんか?社内で起業することの3つのメリットと、立ち上げまでの7つのステップ

      2017/11/13

自分のやりたいことを実現するための方法として、会社を辞めて独立する方法もあれば、社内で新しい事業を立ち上げる「社内起業」という方法もあります。
最近の日本の景気の回復にともない、大企業ではこれまでガマンしていた新規事業への投資や市場開拓への再チャレンジに意欲が沸いてきているというニュースも、しだいに聞こえはじめました。
もし、自分のやりたいことがあるのなら、こんなチャンスを逃す手はありません。自ら手を上げて、社内起業に挑戦することを考えてみませんか?

今回は、私の経験を踏まえながら、社内で起業することの3つのメリットと、立ち上げまでの7つのステップを述べてみたいと思います。

社内起業するイントラプレナーの3つのメリット

イントラプレナーとして社内で自分のやりたいことを実現する方法は、独立して起業するよりもはるかに安全です。
一般的な、イントラプレナーまたは社内起業家のメリットとして、大きく3つ上げることができます。

1.社内起業なら、失敗しても収入が途絶えない。

社内で起業することは、会社に雇用された状態のまま、事業を興すということですので、たとえ失敗したとしても会社から給与という形で、収入を得ることができます。これは、独立して起業し失敗した場合とくらべて大きな違いです。失敗時のリスクを軽減することができるため、安心して思いっきり挑戦できるというメリットは大きいはずです。
同様に、社会保険や厚生年金が継続されることも大きいでしょう。日本は一度失敗すると、這い上がるのが困難な社会だといわれています。独立起業する場合、これまで会社が負担してきていた社会保険や厚生年金を、すべて自分で負担しなければならなくなります。社内起業の場合は、会社が負担してくれるという恩恵を受けつつ、自分がやりたいことに挑戦できるのです。

2.社内起業なら、独立する場合と比べて成功しやすい。

社内のリソースを使いやすいことがあります。人脈や予算だけでなく、自分の持っていないノウハウや情報を比較的容易に仕入れることができるのが、新規事業が成功するための条件ですが、社内起業の場合、ある程度これらの条件が整っているのは大変心強いものです。
また、たとえうまく行かなかったとしても、再チャレンジしやすいことも大きなメリットです。失敗したことで、他では学べなかったことや貴重な経験と情報を次のチャンスに生かすことができるはずです。独立して再チャレンジしようとする場合は、それほど簡単ではありません。もしかしたら、倒産時に多額の借金を背負ってしまうかもしれません。そんなときには、再チャレンジするために、資金的にも精神的にも負担が大きくなってしまいます。

3.社内起業なら、成功時のインパクトが大きい

独立して起業するのは、よほどの大成功でないかぎり、社内で新規事業を成功させた場合のほうがインパクトは大きいと思います。
うまく立ち上がったあとでも、社内起業ならすでに社内で認知された事業なので、軌道に乗ることがある程度見えていれば比較的予算を獲得しやすいはずですが、独立起業の場合は銀行や投資家に提案しなければならず資金獲得に失敗する、大きなメリットにもなるはずです。
また、市場や業界などの外部に対するインパクトだけの話でもありません。社内に対しても同様です。仮に業績が伸びずに苦しんでいた期間が長かったとしても、新しいアイデアを成功させた実績は社内からの評価を一変させるだけの効果はあるはずです。

社内起業のステップ(私の場合)

それでは、具体的にどのようなステップを踏んで、新規事業を立ち上げるのか、私の経験も交えて簡単に説明してみます。

1.社内で起業できそうなアイデアとプランを考える

まず必要なのは、自分がやりたいと思っていることをどのようにして事業として成立させるのかというアイデアです。これがないと何も始まりません。そのアイデアを考えていると、自然とどうやって実現させていくべきかを考えているはずです。それがプランです。いつ、どうやって、何を実現させていくのかを考えていくことで、次第にあなたのアイデアが現実味を帯びてくるはずです。

2.社内で協力してくれそうな仲間を集める

自分のアイデアをたった一人で実現しようと挑戦するのもいいですが、仲間がいると準備作業だけでなく精神的にも楽です。できれば、開発、営業、生産、販売促進などのバリューチェーン上にそれぞれ一人ずつ、5名くらいがちょうどいいと思います。それくらいであれば目立たないし、課題の洗い出しや意見の調整も早いはずです。これ以上多くなりすぎるのは問題です。いろんな意見を聞きすぎて、計画を立てる前に計画倒れになってしまいかねません。

3.レポートラインに相談する

ある程度アイデアとプランが固まってきたら、今度はあなたの直属の上司から順番にレポートラインにそって相談していきます。
当然、各レポートラインで意見が出たり、差し戻されたり、却下されることもあると思いますが、提案することは自由ですので、何度でもあきらめずに(たとえ嫌な顔をされても時間がかかっても)、指摘事項を改善して提案を繰り返しましょう。

4.社長に直談判する

ステップ3でスムーズに行く場合は、その流れに沿って上長判断を仰いでいけばいいと思いますが、私の場合は、このステップで(しかも直属の上司の段階で)3年ほど足止めされたので、思い切って社長に直談判することにしました。その結果、私のアイデアが動き始め、結果的に新規事業の立ち上げまでこぎつけることができました。ただ、この方法は最終手段です。直談判の結果、私は上司との関係がギクシャクしてしまいました。できるだけ、レポートラインを通すようにしましょう。

5.事業計画を立てる

市場ニーズや成功できる前提条件、戦略、必要な費用と時間などを検討します。
とはいいつつも、最終意思決定者にたどり着くまでに、いくつもの関門をクリアしてくると、ある程度事業計画に必要な項目は準備されているはずです。あとは、それらを資料として落とし込んで、説得力の高いものに仕上げることです。

6.プロトタイプを作って実績を挙げる

事業計画を立てることと並行して、プロトタイプを作って実績をあげる方法もあります。
新しい画期的なアイデアであればあるほど、レポートラインを通過するまでには時間がかかるものです。その間、市場調査やプランの練り直しだけをやっているはもったいありません。できれば、プロトタイプを作って、実際にお客さまに使ってもらって、フィードバックを得るとか、アンケート調査をして自分の仮説の正しさを証明する工夫があれば、より承認してもらいやすくなるものです。

7.予算をもらう(承認をもらう)

ここまでくれば、あとは事業計画をプレゼンして、最終意思決定者から承認をもらうだけです。
ただ、このとき気をつけておかないといけないことがあります。それは、できればプロジェクト化してもらうことです。新規事業が成功するための要因には、よく次の3つの条件が必要だといわれます。

専任化

他の業務からはずしてプロジェクト一本に専念させてもらうことです。
これにより、他の業務にかかわってしまうことによる時間や工数の分割損が解消されるだけでなく、新規事業の業績を他の業務のせいにできなくなるので、コミットメント効果も期待できるし、責任も明確になるはずです。もちろん、自分自身のモチベーションが最大化する効果も期待できます。

フラット化

フラット化により、意思決定は格段に早くなります。
できれば社長直属のプロジェクトにしてもらうことができれば、予算獲得や社内の意識整合がスムーズにいくはずです。このとき社長が、「みんなとうまく調整してね」みたいなことを言うようでは、あまり効果はありません。自分の発言が、社長の意思の代弁であるとしてもらえるように言質をとりましょう。

隔離

プロジェクトを他の部門や事務所から隔離してもらう効果はとっても大きいです。
よく新規事業がうまく行かなくなる理由として、関連部門からの横ヤリがあります。あなたのアイデアがどこかの部門の業績にかかわることや、これまでのやり方や商慣習にさからうような事業であれば、かならず反対意見や批判に晒されてしまいます。そんなときのために、上で述べたように社長直下のプロジェクトにしてもらうだけでなく、物理的にも遠ざけてもらうことが精神的にも安心してプロジェクトを進めることができるはずです。
また、隔離するのは事務所だけではありません。これまでの業績評価の基準も待った区別のものを適用することを忘れないようにしましょう。新規事業が、既存の事業とおなじような水準で業績が期待できるはずはありません。新規事業に適切な基準で評価するよう組織自体を隔離しておくことが大切です。

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